クラシック音楽のある毎日

アクセスカウンタ

zoom RSS ホッターのシューベルト「冬の旅」

<<   作成日時 : 2007/01/29 19:40   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像

今日は寒い1日だった。やはり1月下旬から2月中旬までは一年に寒い季節だ。このような日にふさわしい音楽をと思い、シューベルトの連作歌曲集「冬の旅」を聴いてみた。演奏は、ハンス・ホッター(バリトン)とエリック・ヴェルバ(ピアノ)で、1961年12月の録音である。

ホッターは「冬の旅」を4回録音しているようだ。ぼくはそのうち2回目のジュラルド・ムーア伴奏のもの(1954年録音)、3回目のヴェルバ伴奏のもの、4回目のハンス・ドコウピル伴奏のもの(1969年録音)の3種類を持っている。今日聴いたのは、彼の3回目の録音ということになる。

聴いていみて強く感じたのは、ホッターの厳しさである。この演奏はもはや、(シューベルトが意図したであろう)死を求めてさすらう失意の若者のものとは全然違う。ホッターといえば暗いめの声質での深々とした演奏で知られるが、この録音では彼の語りを聞いているようだ。

ホッターは1909年生まれだから、この録音当時51歳。すでに不世出のワーグナー歌手としての名声を確立したホッターが、シューベルトの歌曲に託して、聴き手に語りかけている趣がある。伴奏のヴェルバが思い入れを排した客観的な演奏に徹していることが、そのような趣を大いに助長している。ホッターの深々とした声に乗った語りかけは、厳しい。聴く者が親しみの持てるような歌唱では決してない。しかし聴く者が緊張して襟を正して聴かざるを得ない充実感がある。ホッターの演奏は、厳冬の世界を旅するとはどのようなことなのかを直接に語っているかのようだ。そして最後の「ライアー回し」では、「こうしてこの物語は終わりました」とでも語って、聴衆のそれぞれの解釈に委ねる感がある。

戦後のわが国のシューベルト「冬の旅」の録音では、正統派のフィッシャー=ディスカウに対し、ホッターはその深々とした重厚な歌唱で人気を博してきたようだ。確かに他の声楽家からは絶対に得られない個性だ。いつまでも折に触れ、末長く聴いていきたい録音だ。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
ホッターのシューベルト「冬の旅」 クラシック音楽のある毎日/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる