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zoom RSS バレンボイムのブルックナー「交響曲第3番」

<<   作成日時 : 2007/01/15 19:12   >>

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1月15日「勝手にベルリン・フィルの日」(カラヤン以外)」について
今日はgarjyuさんとmiwaplanさんの共同企画「勝手にベルリンフィルの日(除くカラヤンとの共演)」です。ぼくは最近ブルックナーをあまり聞いていなかったので、これを機にベルリンフィルのブルックナーを聞いてみようと思い立ちました。ベルリンフィルのブルックナー交響曲全集は、ぼくの知る限りカラヤンとバレンボイムの2種類があります。今日は「除くカラヤンとの共演」ですから、バレンボイムのものを聞くしかありません。
ところでこのバレンボイム&ベルリンフィルのブルックナー全集はなかなか良い出来だと思うのです。深遠なブルックナー、崇高なブルックナーが好きな人はたぶんこのバレンボイム盤は好まれないと思います。しかしぼくの考えですが、深遠・崇高なブルックナーだけでなく、素朴なブルックナー、平凡なブルックナーもあってもいいと思うのです。バレンボイムのブルックナーはあまり深遠な感じはしませんが、どの曲もバレンボイムの一貫した意思で貫かれ出来映えにムラがない点、ベルリンフィルの能力を生かし切っている点など、すぐれた全集だと思います。

ところで指揮者には、曲をこういう風に演奏したいという観点を持ちその観点に基づいて各部分を作っていくタイプと、各部分をこのように演奏したいという考えがあってそのような部分部分を積み重ねて全体を作っていくタイプがあるのではないでしょうか。前者はマクロ的な観点に基づいてミクロを作っていくタイプで、後者はミクロを積み重ねていってマクロに至るタイプです。もちろんどのような指揮者でも、ミクロを無視してマクロな観点を持つことはなく、マクロを考慮せずにミクロだけを見ることはありません。要するにマクロに重点があるか、ミクロに重点があるかの違いです。
そしてそのような観点からすると、トスカニーニやフルトヴェングラーはマクロ重点派で、カラヤンはミクロ重点派ということになるのではないでしょうか。またブルックナーを得意とする指揮者では、1990年代から21世紀にかけて人気を博したヴァントはミクロ重点派で、逆にこのバレンボイムはマクロ重点派に分類されるのではないでしょうか。

今日聞いたこのブルックナーの第3番でも、彼が、尊敬しているフルトヴェングラーのように、重厚でスケールの大きいブルックナーを志向し、そのような観点から曲を作っているのがよくわかります。中でも第1楽章では、ベルリンフィルの能力を生かしてスケールの雄大な演奏を実現しています。第2楽章のアダージョでも後半部分に向かって盛り上げ、第3楽章スケルツォはかっこよく、第4楽章アレグロは明快です。彼はおそらくドイツ風の重厚なブルックナーを演奏するためには、手兵のシュターツカペレ・ベルリンやシカゴ響では不十分で、ベルリンフィルの能力が必要だと考えたのでしょう。そしてそのような彼の意図は成功しているように思うのです。
バレンボイムのブルックナーでも後期のものは、細部での粗さが気になる曲もありますが、この第3番や、第4番のように初期の曲は中々の名演だと思います。

なお本演奏の録音年月は1995年12月でした。

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まぁちゃんのクラシック音楽覚書き
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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。御参加、ありがとうございます。TBさせていただきました。

バレンボイムとベルリン・フィル!
カラヤンの死後に、その地位を狙っていたのでしたよね。

この全集は、久喜図書館から借り出して、MDに全てダビングしてしまいました。今ならCD−Rへでしょうけどね。

私の中ではベストにはなりえないけど、バレンボイムが指揮する演奏は嫌いではないいんです。

荒削りな所がある、シカゴ響とのブルックナーにも惹かれます。

次回の「メンデルスゾーン」も、ご縁がありましたら、ぜひどうぞ(^_^)v
miwaplan
URL
2007/01/15 22:41
コメントありがとうございます。
「ベストにはなりえないけど、嫌いではない」。まさに
同感です。私は、それをバレンボイムのベートーヴェンやブラームス
にも感じています。
シカゴ響との1回目の録音は私はまだ聞いたことがないので、
いつか聞いてみたいです。
アルトゥール
2007/01/16 07:47
こんにちは。
シカゴ響との1回目の演奏は、ベルリン・フィルとの2回目よりも、よりバレンボイムらしさが発揮されてますよ。
まだオケを纏めるのに手こずっているのか、あっちもこっちも鳴らしすぎている場面も多いけど。
バレンボイムがお嫌いでないなら、シカゴ響との録音も楽しめることでしょう。ぜひ、どうぞ!
miwaplan
URL
2007/01/16 22:37
再度のコメントありがとうございます。
私は80年代からバレンボイムに期待しているのですが、
どうも期待が裏切られることの方が多いんですよ。
段々成熟してきたかというと、
そうとも言い切れません。
「出来の悪い子ほど、かわいい」と言いますが、
まさにその心境です。
シカゴ響との1回目、ぜひ聞いています!
アルトゥール
2007/01/17 16:46
こんばんは。『勝手にベルリンフィルの日』ご参加ありがとう御座います。
私も、あまりバレンボイムの良い聴き手ではないのですが、フルトヴェングラーを目指しているうちに、“結構それっぽくなってきた”人だと思ったりします。時々“おおっ”と思わせる演奏に出会います。
ベルリンフィルとのブルックナー聴いていないですが(シカゴのは少し持っています。)、良さそうですね。
garjyu
2007/01/17 20:03
コメントありがとうございます。
バレンボイムは、その発言からすると、
外見と異なり(?)誠実な人柄で、頭も良い人だと思います。
フルトヴェングラーを目標にして、膨大な数の演奏会を
こなし録音活動をしてきたわけですが、
それがうまく行ったり行かなかったりで、私には
うまく行かなかった場合の方が多いように思います。
ここまで来ると、もう、かわいく思えてきます。
ただ21世紀に入ってからは、成熟してきたような
気もするのですが…。
ベルリンフィルとの全集は私は良いように思うのですが、
miwaplanさんから頂いたコメントを見ると、
1回目のシカゴ響の方が良いのかもしれませんね。
アルトゥール
2007/01/18 19:21

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