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zoom RSS バルトークSQのベートーヴェン「弦楽四重奏曲第10番」

<<   作成日時 : 2007/04/20 21:54   >>

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ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第10番作品74「ハープ」を、バルトーク弦楽四重奏団の演奏で聴いてみました、録音時期は、ライナーノートには1969年から72年にかけてと記載されているのみで明確ではありません。

この弦楽四重奏曲第10番「ハープ」は、ぼくの好みの曲です。ベートーヴェンの全16曲の弦楽四重奏曲の中でぼくが最も好きなのは第13番作品130ですが、それに次ぐのが第12番作品127かこの第10番かというくらい好きでいます。
この第10番の大きな特徴は「軽さ」だと思います。この曲にはベートーヴェンらしい深刻さや重厚さは身を潜め、明朗さ、みやびやかといってもいいくらい高雅な雰囲気があります。いちおう急―緩―急―急の典型的な4楽章編成を取っていますが、急速楽章といっても実際は穏やかなのです。第1楽章は冒頭こそ深刻な雰囲気で始まりますが、すぐに明るく流麗に変わります。第2楽章はベートーヴェンらしく平穏な情感のこもったものです。彼が弦楽四重奏のために書いた緩徐楽章の中でも最も美しいものの1つでしょう。第3楽章は全曲の中で最も緊張感がありますが、第4楽章に休みなしに続けて演奏され、その第4楽章が明朗なことから、尾を引くようなものではありません。ベートーヴェンには交響曲にもピアノ・ソナタにも「田園」という仇名を持つ曲がありますが、弦楽四重奏曲の中に「田園」という名前を付けるのにふさわしい曲を探すとしたら、この第10番がその筆頭に挙げられるのではないでしょうか。

バルトークSQの演奏は、テンポが早くリズミカルな個性的なものです。表現意欲が強いといえるでしょう。ハンガリーの団体らしいということができるかもしれません。ぼくはバルトークSQの演奏を一度だけ生で聞いたことがあります。1993年5月、場所は東京のカザルスホールでした。その名を冠したバルトークの弦楽四重奏曲第4番第4楽章でのピッチカートが印象に残っています。バルトークSQは昨年日本でさよならコンサートを行い、ごく最近解散したようです。こういう伝統のある個性的な団体が1つまた1つ姿を消していくのは寂しいことです。

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ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 作品74 「ハープ」
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音楽鑑賞雑記帳
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ベートーヴェン 弦楽四重奏曲「ハープ」
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2007/04/29 15:24

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
アルトゥールさん、こんばんは! ベートーヴェン弦楽四重奏曲の「田園」、本当に仰るとおりですね。とてもすてきな曲であり、私も中期作品の中ではこれがもっとも好きです。(聞く回数となると、最近はラズモフスキー第2番の方が多いかもしれませんが…。)
ハンガリーの弦楽四重奏団となると、バルトーク四重奏団の録音はまったく聞いたことがないかもしれません。是非聞いてみたいと思います。
凛虞
URL
2007/04/20 22:30
凛虞さん、コメント有難うございます。
ベートーヴェンの中期作品の中では、私はこの曲が
いちばん親しみやすいように思います。またラズモ
フスキー3曲の中では私も第2番が好きです。
バルトークSQについて書いておきながら申し訳な
いのですが、ハンガリーの弦楽四重奏団の中で私が
いちばん好きなのはハンガリーSQです。現代のタ
カーチSQも好きです。バルトークSQはもちろん
嫌いではないのですが、個性的なので時々気が向い
たときに聴くという位置づけでいます。ちょっと余
談ですが、バルトークSQはブラームスもなかなか
良いですよ。なお有名なブダペストSQはハンガリ
ーの団体とは言えないですよね。
アルトゥール
2007/04/21 09:44
たびたびお邪魔いたしますm(_ _)m 先月末にハンガリー四重奏団によるベートーヴェンを入手しました。EMIの全集とAndromeda復刻による後期です。私は世評に反して(?)前者の新録音に大変感銘を受けました。第15番の第2楽章など、いくぶん引っかかるところもあるのですが、第13番の「大フーガ」など、この曲の幽玄と諧謔を昇華させた名演と思っております。他の曲も含めて、後期は今現在リファレンス(通常聞く録音)としています。
旧録音はまだまだ聞き込みが足りていないのですが、アルトゥールさんは後期以外の旧録音を聞かれていらっしゃいますか? そうだとすれば少しご感想を聞かせていただければ幸い甚だです。
気が向いたときでかまいませんので、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
凛虞
URL
2007/04/21 22:36
凛虞さん、再度のコメント有難うございます。
実は私は、ハンガリーSQの旧録音はAndromeda社復刻
のものも含めて聴いたことがないのです。旧録音の評価
が高いということは、凛虞さんの記事を見て初めて知り
ました。お役に立てなくて申し訳ありません。ただハン
ガリーSQの新録音にはたいへん満足しています。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、古い録音ではハンガ
リー、比較的古い録音ではズスケ(ベルリン)、最近で
はタカーチというのが私の趣味です。他に個性派で、イ
タリア、リンゼイというところでしょうか。後期だけな
らラサールSQの透明な演奏もすばらしいと思います。
凛虞さんがブログで取り上げておられるクリーヴランド、
ヴェーグはまだ聴いたことがなく、これからの楽しみで
す。
アルトゥール
2007/04/22 20:39
はじめまして。Niklaus Vogelさんから寄せてもらいました。
私はベルリン弦楽四重奏団(1975年録音)・・・アルトゥールさんの仰るズスケ四重奏団と同じと思います・・・の盤を持っています。
「セリオーソ」とカップリングですが、「ハープ」の方を好んで聴いたものです。これからも寄せてもらいます。よろしくお願い致します。
(以前の記事ですが、TBさせてもらいます)

URL
2007/04/29 15:22
丘さん、ご来訪およびTB有難うございます。
私もベルリン弦楽四重奏団(ズスケ弦楽四重奏団)の
「ハープ」大好きです。この曲のベスト演奏ではない
かと思います。

なおベルリンSQですが、私は第1vnがカール・ズ
スケだった時代をズスケSQ、第1vnがペーター・
バッツドルフの時代をベルリンSQと表記するように
しているんですよ。理由は簡単で、Berlin Classics
から出ている輸入盤がそのように表記されているから
です。ズスケ時代をベルリンSQと表記しても誤りで
はなく、当時の日本では実際にそのように表記されて
いたようですが…。
アルトゥール
2007/04/29 22:15

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