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zoom RSS アラウのドビュッシー「映像」

<<   作成日時 : 2007/05/17 21:17   >>

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クラウディオ・アラウの演奏するドビュッシーの「映像」を聴いてみた。1979年3月のPhilipsへの録音である。

ドビュッシー「映像」は第1集と第2集からなり、それぞれ3曲ずつで構成されている。第1集は「水に映る影」「ラモーを讃えて」「運動」の3曲、第2集が「葉ずえを渡る鐘の音」「そして川は荒れた寺に落ちる」「金色の魚」の3曲である。第1集が1905年、第2集が1907年、ドビュッシーが43歳から45歳にかけての作品で、彼のピアノ分野での最高傑作とされる「前奏曲集」より少し前の作曲である。

これらの曲を聴いて感じるのは、ドビュッシーの天才である。彼は各々の表題から自由にインスピレーションを得て、その才能の赴くままに純粋に作曲している。そしてクロード・モネのような純粋で透明な、想像力にあふれる世界を創作している。ぼく個人的には第2集、特に「葉ずえを渡る鐘の音」「そして川は荒れた寺に落ちる」に魅力を感じるが、これら6曲いずれもがすぐれた作品であることは間違いない。

アラウの演奏は、まず音が美しい。クリスタルな美しさとは違うが、木の肌触りというか、うまい日本酒の地酒のような美しさだ。アラウは、生涯を通じて一音たりとも汚い音を弾かないピアニストだったといっても大げさでないと思う。
テンポは、当然のように遅い。第2集は特に遅く、たとえば昔から名盤として有名なギーゼキングと比較すると曲によって1分から1分半ほども遅い。けれど弛緩した感じはなく、いかにもじっくりと弾いたという風情で、これはこれで味わい深いものだ。アラウなりの確信があるのだろう。聴けば聴くほど味わいの出てくる名演奏だと思う。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
 こんにちは。
 この記事の「映像」ではないのですが、週末、わたしも、アラウのドビュッシーを聴きました。
 実は、前からほしかったラストセッションのシリーズを、中古店で安く入手できたのですが、そこに、「月の光」の含まれる組曲などが収録されていたのです。
 アルトゥールさんがおっしゃるとおりの演奏で、ある種幽玄な感じさえ漂っていました。
 この人は、ドイツ系なのに、ものすごく美しく、フランス音楽を演奏するのですね。まあ、あまりこだわることではないのか。
 ぜひ、この「映像」も聴いてみます。
 なお、このセッションには、バッハのパルティータのほか、(これもよかった!)
 なんと、アルトゥールさんに教えていただいた、シューベルトの「3つの小品」も、入っていました。
 話がずれてしまいますが、これはすばらしい曲ですね。
 小品、といいながら、ほかの晩年の大曲に決して劣らぬたたずまいで、アラウもそのような姿勢で、堂々たる演奏をしています。
 またまた、すばらしい曲を教えていただきました。ありがとうございます。
Nora
2007/05/21 12:57
Noraさん、いつもコメント有難うございます。

アラウの演奏はどれも、一見テンポが遅くて退屈なようですが、
音が美しい上に、聴けば聴くほど味わいが出てくるものだと思いま
す。ベートーヴェン、ブラームスの独墺系のイメージが強いように
思いますが、ショパンやドビュッシーも独自の良さがあると思いま
す。
ラスト・セッションは前から聴いてみたいと思っていました。
きっと涙なしでは聴けない演奏だろうと思います。
アルトゥール
2007/05/21 21:31

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