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zoom RSS バリリSQのシューマン「ピアノ五重奏曲、ピアノ四重奏曲」

<<   作成日時 : 2007/06/10 17:38   >>

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シューマンのピアノ五重奏曲とピアノ四重奏曲を聴いてみた。演奏はともにバリリ弦楽四重奏団とイエルク・デムス(ピアノ)で(後者では第2vnが参加していない)、1956年のWestminsterへの録音である(CD番号MVCW19027の国内盤)。これら両曲は、ともに1842年、シューマン32歳の年の作とのことである。

まずピアノ五重奏曲だけれど、この曲はシューマンのファンの方やシューマン自身には申し訳がないけれど、ぼくにとって昔から一度もシンパシーの湧いたことのない曲だ。録音はこのデムスとバリリSQのほか、R・ゼルキンとブダペストSQ、レヴァインとラサールSQ、リヒテルとボロディンSQと4種類も持っているし、実演でも聴いたことのある曲なのだけれど…。明るく推進力に富んだ曲ということになるのだろうけれど、ぼくには能天気に元気のよい曲としか聞こえない。同じピアノ五重奏曲でも、ブラームスやドヴォルザークの方がよほど名曲なのではないだろうか。しかしシューマンのピアノ五重奏曲は録音が比較的多く、しばしば実演で演奏されるところをみると、演奏家がアンサンブルを楽しむのに良い曲なのだろう。

これに対してピアノ四重奏曲は、耳にする機会は少ないが、隠れた名曲なのではないだろうか。そう思うのは第3楽章のアンダンテがすばらしいからだ。チェロの哀感を帯びた、一度聴いた忘れられない美しい旋律に始まって展開されていくこの楽章は、崇高で神秘的な雰囲気が漂っている。それ以外の第1・2楽章と第4楽章も、ピアノ五重奏曲よりはよほど落ち着いて陰影が感じられると思う。

バリリSQとデムスの演奏は非常にすばらしいものだ。ピアノ五重奏曲は上記の4種類の録音の中ではテンポが落ち着いていて一番良いと思うし、ピアノ四重奏曲の第3楽章は絶品だ。
バリリSQは、同時期に同じウィーンで活躍したウィーン・コンツェルトハウスSQと比較すると、あっさりした端正な演奏をする団体だが、そのテンポ感は非常にすぐれていると思う。それに、弦楽四重奏というものを第1vn主導ではなくアンサンブルとして聞かせてくれるという点において、意外に現代的な感覚が感じられる。残された録音は少ないながら、ぼくの好きな団体の一つだ。

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コメント(4件)

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アルトゥールさん、こんにちは! 偶然にもこの曲の聞き比べを昨晩していました(笑)。入手したばかりの(アルトゥールさんが言及されている)リヒテル&ボロディン四重奏団、そしてかねてからの愛聴盤ユボー&ヴィア・ノヴァ四重奏団によるものです。
仰るようにシューマンにしては陰翳に富むものではなく明朗ですね。しかし、私のようなシューマン愛好家すると、そのギャップがかえって新鮮となっているのだと思います。
デムス&バリリ四重奏団は名盤の誉れ高いものですが聞いたことがありません。興味津々です。
凛虞
URL
2007/06/10 18:03
凛虞さん、いつもコメントを頂いて有難うございます。
凛虞さんの愛聴されているユボー&ヴィア・ノヴァSQ盤は
エラートのシューマン室内楽全集に含まれていたものですね。
このコンピはフォーレで息の合った演奏を聞かせてくれたの
で、シューマンも良いだろうと思います。
私もシューマンは好きな作曲家なのですが、どうもこのピア
ノ五重奏曲だけは苦手なのです。聴くとしたら、最近のよう
な初夏の陽気の日にでしょうか。
余談ですが、私は約20年前にヴィア・ノヴァSQの実演を
聴いたことがあるんですよ。すごく表現意欲の強い団体(特
に第1vn)だと印象に残りました。ただいつの間にか消え
てしまいました。後から考えると、この地味な世界にも80
年代にアルバン・ベルクSQを中心に大きな世代交代があっ
たようですね。
(なお本文公開後、少し追加しましたので付言します。)
アルトゥール
2007/06/10 21:04
アルトゥールさん、こんにちは。

バリリ、懐かしいです。
残念なことに私はバリリによるシューマンは聞いたことがありませんが、ブラームスのピアノ四重奏曲の一番ト短調は、何処かストイックで暗い情念とリリシズムにあふれた素晴らしい演奏でした!
ピアノも確かデムスだったと思うのですが、今手元にないので確認できません。

シューマンといえばコルボ指揮による「ミニヨンのためのレクイエム」および「ミサ曲ハ単調」を先日来聞いています。
シューマンの宗教曲は初めてですが、シューマンの暗さと合唱の明るさが、独特の世界をつくりだしているような気がします。
aosta
2007/06/11 11:16
aostaさん、コメント有難うございます。
バリリSQのブラームスのピアノ四重奏曲持っています。
ピアノは御記憶の通りデムスです。バリリSQは、第1vn
バリリの腕の故障のため活動期間は短かったのですが、残さ
れた録音は、気品にあふれた名演揃いだったと思います。

シューマンの宗教曲は私は聞いたことがないんですよ。シュ
ーマンだけでなく、シューベルト、メンデルスゾーンの宗教
曲も…。私は宗教曲はあまり聞かないのですが、これら初期
ロマン派の宗教曲には、隠れた良い曲があるのかもしれず、
クラシックの森は本当に奥が深いと思います。
aostaさんが最近御自身のブログにお書きになっていた散歩
のたびに何かを発見するというのは、クラシックの森の散歩
についても言えることではないかと思います。
アルトゥール
2007/06/11 21:52

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