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zoom RSS 百万ドル・トリオのメンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第1番」

<<   作成日時 : 2007/09/30 17:40   >>

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今日は1日中雨の陰鬱な1日だった。メンデルスゾーンの「ピアノ・トリオ第1番」を聴いてみた。演奏は、アルトゥール・ルービンシュタイン(p)、ヤッシャ・ハイフェッツ(vn)、グレゴール・ピアティゴルスキー(vc)のいわゆる「百万ドル・トリオ」である。録音は1950年8月25日である。

一昨日メンルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の記事を書いた時、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲がヴァイオリン協奏曲の王様だとしたら、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は女王だと書いたが、ピアノ・トリオについても同様のことがいえるのではないだろうか。ベートーヴェンの「大公」トリオがピオノ・トリオの王様だとしたら、このメンデルスゾーンのピアノ・トリオ第1番とか、あるいはシューベルトの第1番がピアノ・トリオの女王だというように。そして、ヴァイオリン協奏曲の時と同様ピアノ・トリオでも、ぼくは王様よりも女王の方を好んでいる。

さてメンデルスゾーンのピアノ・トリオ第1番は、当然ながら急―緩―急―急の4楽章構成をとっている。しかし中身はメンデルスゾーンらしいロマン濃厚なものである。第1楽章はチェロの憂愁に満ちた印象的な旋律に始まり、憂愁と情熱がうねりを上げる。第2楽章は歌謡的だ。はるかな世界を夢見るような憧憬が感じられる。チェロの支えの下、ピアノとヴァイオリンが絡まり合いながら美しい旋律を奏でる。コケティッシュな第3楽章を経て、第4楽章では情熱が奔流のように流れ出す。

百万ドル・トリオの演奏は、室内楽の枠をはみ出たスケールの大きなもの。第2楽章ではピアノとヴァイオリンがまるで美しさを競い合っているようだし、第4楽章も各奏者が技を競い合っているようだ。ピアノ、ヴァイオリン、チェロのアンサンブルを聴いて楽しむのもいいが、たまにはこういう超一流奏者が名人芸を競い合うのを聴いて楽しむのもいいと思う。

以下は余談だけれど、ルービンシュタイン、ハイフェッツ、ピアティゴルスキー(当初はフォイアマン)の百万ドル・トリオは長続きせず、録音としては、ベートーヴェンの「大公」、シューベルト、メンデルスゾーン、ブラームスの各第1番、それにチャイコフスキー、ラヴェルの6曲を録音したに止まった。その原因としては、ルービンシュタインがロマンティックな味付けをしようとしたのに対し、ハイフェッツが厳格な演奏を求めたとか、本CDのライナーノート(リン・S・マッツァ、木村博江訳)に書かれているルービンシュタインが3人の記載順をルービンシュタイン、ハイフェッツ、ピアティゴルスキーの順にすべきだと主張したのに対し、ハイフェッツはハイフェッツ、ルービンシュタインの順にすべきだと主張したというエピソードなどが知られている。
現代の百万ドル・トリオというべきアルゲリッチ、クレーメル、マイスキーの共演が日本で実現しDGからCD化された後、マイスキーは「私たちの共演は今回限りになるでしょう。大演奏家3人の共演は、いつもヴァイオリニストが原因となってうまくいかないのです。(ルービンシュタインたちの)百万ドル・トリオもそうでした。」と語っていた。一流のヴァイオリニストには自己の芸術を追求するあまり性格的に気難しい人が多いという話を聞いたことがあるが、やはり本当のようである。

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