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zoom RSS R・ゼルキンのベートーヴェン「悲愴ソナタ」

<<   作成日時 : 2007/11/29 21:02   >>

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今日は一日中曇り空で、真冬のように寒い一日でした。息子の通っている小学校で毎年慣例の持久走大会がありました。息子は小6で一番上の学年なので、2,000メートルと長い距離を走りました。持久走をやるには良い天気だったのではないでしょうか。

今日は最近あまり聴いていなかったベートーヴェンを聴いてみました。ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」です。演奏はルドルフ・ゼルキン、1962年12月の録音です。

この曲は古来「月光」「熱情」とともにベートーヴェンの3大ソナタの1つとして有名な曲ですが、ぼくは10代、20代の頃は「月光」「熱情」ほど好きではありませんでした。しかし年を取るにつれて、好きになってきました。(少し話がそれますが)中年と呼ばれる年齢になってから、「悲愴ソナタ」に限らずベートーヴェンの初期の作品に魅力を感じるようになりました。

「悲愴ソナタ」は急―緩―急の典型的な3楽章構成を取っています。しかも各楽章間の振幅はたいへん激しいものです。すなわち急速楽章はたいへん急速で、緩徐楽章はたいへん緩やかです。第1楽章はハ短調という「運命交響曲」と同じ最も深刻な調性を有しています。青年らしい苦悩と情熱が直截に感じられる楽章です。ぼくは年を取るにつれてこの第1楽章が特に好きになってきました。
第2楽章は有名ですが、ベートーヴェンの、それも初期らしい憧れ、やさしさにあふれた感情豊かな楽章です。
第3楽章は一転して、激しい感情が疾風のように駆け抜けます。

ルドルフ・ゼルキンの演奏は見事なものです。第1楽章はやや物々しく開始されますが、すぐに展開部で極力ペダルを排したクリアな音で流麗に演奏されます。第2楽章はゆったりとテンポを取って非常に情感のこもった演奏です。第3楽章は一転、早いテンポと見事なテクニックで奏されます。録音から45年が経過した今でも、「悲愴ソナタ」の最高の演奏だといえるのではないでしょうか。
ゼルキンの(旧)CBS時代の録音は、ベートーヴェンに限らず、ブラームスやモーツァルトの協奏曲などどれも素晴らしかったと思います。ソニー・クラシカルが復刻に熱心でないのを遺憾に思う次第です。

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コメント(4件)

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アルトゥールさま お早うございます。

ゼルキン師の演奏を取り上げてくださって、ありがとうございます。
他の方がゼルキン師の演奏を取り上げてくださることが少ないので、非常にうれしく思っています。

ベトベンのピアノソナタは、後期の曲を聴くことが多く、初期、中期の演奏はそれほど聴いていません。そういえば、ゼルキン師の『悲愴』は、しばらく聴いていないなって思いました。
ゼルキン師の録音、まとまった形ではなかなか出てきませんね。
やはりマイナーなのかもしれませんが〜。
私も同じCDを持っています。

久しぶりに今日、聴いてみようかと思っています。

ミ(`w´)彡 
rudolf2006
URL
2007/11/30 09:19
 こんにちは。
 今日も寒いですね。雨まで降ってきました。息子さんの大会、昨日でよかったですね。2キロですか。わたしはムリです。(笑)

 ベートーヴェンのピアノソナタシリーズ、いよいよ佳境ですね。
 いつも、次は誰だろう、と楽しみですが、同じピアニストの登場は、めずらしいので、このCDもチェックさせていただきます。
(以前、確か、アラウもそうでしたか)

 それにしても、こんなにきちっと、様々なジャンルで全曲を目指して書いてらっしゃる方も、なかなかいないのでは。ほんとうに参考になります。
Nora
2007/11/30 15:48
rudolf2006さま
コメントを有難うございます。

ゼルキン師はベトベンもモーツァルトも全集という形で
録音を残さなかったので、レコード会社はあまり取り上
げないのではないかと思います。但し自分のスタイルを
確立されていた方なので当たり外れはなく(失礼! ど
れも当たりですね!)、特に旧CBSへの録音はどれも
良かったと思います。ゼルキン師の音はともかく綺麗で
すよね。
アルトゥール
2007/11/30 20:37
Noraさま
コメントを有難うございます。

私は慢性的に運動不足で、2キロどころか500メートルも
自信ありません(笑)。どうも最近息子の受験のことに
気が行ってしまい、中々音楽を集中して聴けずにいます。
ゼルキン師の「悲愴」は私にとってこれ以上考えられな
い、理想的な演奏なので取り上げました。
実は私も苦手分野があり、古楽と現代音楽は苦手です。
もっとも古楽の方はヒリヤード・アンサンブルのおかげ
で少しずつ聴くようになり、最近はダウランドを聴いた
りしていますが(貴ブログに御紹介のあったデュファイ
のシャンソン、たぶん買います)、現代音楽はアルヴォ・
ペルト以外、よく分かりません。

Noraさんの思い切り愛情のこもったバッハのカンタータ
の記事はいつも拝見しています。以前はBWV140と
147以外よく分からなかったのですが、作曲の背景と
なっている事情・行事を理解して聴くことで色々見えて
くるのだろうと思います。
アルトゥール
2007/11/30 21:27

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