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zoom RSS タネーエフSQのショスタコーヴィチ「弦楽四重奏曲第14番」

<<   作成日時 : 2007/11/16 19:11   >>

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昨日11月15日は「勝手に弦楽四重奏曲の日」でした。これを機に、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第14番作品142を聴いてみました。演奏はタネーエフ四重奏団で、1975年4月の録音です。

ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲は全部で15曲ですから、この第14番は最後から2番目ということになります。そしてその前後の第13番が1楽章のみ、第15番が全6楽章でそのすべてがアダージョという形式面での特異を持っているのに対し、この第14番はいちおう3楽章構成で、各楽章の指示もアレグレット―アダージョ―アレグレットと比較的まともです。
しかし、この第14番も聴いてみるとたいへん個性の強いものです。

まず第1楽章は活発な楽章です。ところが聴いていると、4つの楽器がほとんど重なり合いません。つまり四「重奏」になっていないのです。かといって、もちろん各楽器がバラバラに演奏しているわけはありません。各楽器のつながり方には偶然と必然が同居しているような印象があります。非常に実験的な楽章だといえるのではないでしょうか。
第2楽章は第1ヴァイオリンとチェロの重奏で始まり、中間部でチェロの独奏を第2ヴァイオリンとヴィオラがピッチカートで飾ります。楽章を通じてチェロの語りかけを聴いているような感想を持ちます。この第14番がベートーヴェン四重奏団のチェロ奏者シリンスキーに捧げられていることの現れでしょう。
第3楽章は、アレグレットで始まり、アダージョで終わります。活気と諧謔と深刻さと深い感情にあふれています。静かな終わり方が印象に残ります。
このようにこの第14番も、音楽史上、ショスタコーヴィチの晩年にしか存在しなかった独自の世界を体現した個性的な作品といえると思います。

今日聴いたタネーエフSQの録音は旧メロディアへの録音を韓国のAulosというレーベルが復刻したものです。この録音はここ1、2年日本への入荷が途絶えていたのですが、ぼくはブログ仲間のうぐいすさんからHMVが再入荷したと聞いて先週末に購入したのです。うぐいすさんは御自身のブログでタネーエフSQの15番の演奏を「孤高の極み」と形容しておられましたが、仰るとおりで、この14番の演奏も厳しいものです。一切の贅肉をそぎ落としたような峻厳な演奏で、冷徹とさえ言えるのではないでしょうか。
このような演奏スタイルが良いのかどうか、それは聴き手の好み次第ですが、ショスタコーヴィチの作品に潜んでいる凄みのようなものはすごくよく現れています。教えて頂いたうぐいすさんに深く感謝です。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
アルトゥールさん、こんばんは!
うぐいすは今週、狂喜しながらこの演奏ばかり聴いてます(笑)。

タネーエフ四重奏団のショスタコーヴィチ、あれから何曲か聴き進めてみましたが、11番以降の後期作品が最高と思いました(もちろん14番も)。その朴訥でドラスティックに切り込んでいく演奏が後期の作風に実にマッチしています。

初期の方はボロディン四重奏団のような、もうちょっとすっきりした演奏の方が合うかもしれません。7番以降の演奏は好みによるとは思いますが、主張がはっきりしているので説得力があってのめりこめますねえ。
特に11番以降の曲は、しばらくタネーエフ四重奏団に浸ることになりそうです(笑)。
うぐいす
2007/11/16 21:54
アルトゥールさま お早うございます。

拙ブログにご訪問、コメントありがとうございます。
アルトゥールさんがフォーレのカルテットについて書かれていたので、久しぶりで、フォーレのカルテットを聴いてみたのですが、どういう訳か、フォーレの世界に馴染めませんでした。
ショスタコービッチのカルテット、CDは、最近購入したのですが、未だにブログには書けない状態です。ボロディン・カルテットの旧盤、ベトベン・カルテットの14番、15番のCDは買っているんですが〜
これからです〜。

ミ(`w´)彡 
rudolf2006
URL
2007/11/17 10:16
うぐいすさん、コメント有難うございます。
タネーエフ四重奏団のショスタコーヴィチ、自分はまだ第8番
以降しか聞いていないのですが、凛として、迫力のあるすごい
演奏だと思います。これを買ったのは正解だったと思います。
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲はロシアの団体の演奏で聴
くのが良さそうですね。お金の余裕が出たら、次はドゥビンス
キー時代のボロディン四重奏団にしようと思います。
ところで、タネーエフ四重奏団はベートーヴェン全集も録音し
ているのですね。こちらを買うのはリスクが大きいような気が
…(笑)
アルトゥール
2007/11/17 20:52
rudolf2006さん、コメント有難うございます。
フォーレの作品は、弦楽四重奏曲のような晩年の作は
内省的になりすぎ、たしかに晦渋な感じがしますね。
それから、誰でも苦手な音楽はあると思うんですよ。
私の場合、マーラーが馴染めません。第9と大地の歌
は何とか聞けるのですが、第1〜3はさっぱりわかり
ません。苦手な音楽は無理して聞かないようにしてい
ます。
アルトゥール
2007/11/17 20:59

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