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zoom RSS ベルニウスのシュッツ「クリスマス・オラトリオ」

<<   作成日時 : 2007/12/21 21:31   >>

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夜道を歩いていると、イルミネーションが美しい。街中はクリスマス一色のように見える。今日はハインリヒ・シュッツ(1585ー1672)の「クリスマス・オラトリオ」を聴いてみた。演奏はフリーダー・ベルニウス指揮ムジカ・フィアタ・ケルン、シュトゥットガルト・バロック・オーケストラ(以上、器楽アンサンブル)、シュトゥットガルト室内合唱団、福音史家をクリストフ・プレガルティエン(テノール)が務めている。 録音年月は1990年5月。VIVARTEレーベルへの録音である(なおこのCD(国内盤のCD番号=CSCR8385)には、同じ演奏者によるシュッツの「復活祭オラトリオ」が併録されている。すぐれた企画である。)

シュッツはドイツの初期バロック音楽の大家である。1585年生まれだから、J.S.バッハよりちょうど100年早く生まれたことになる。
この「クリスマス・オラトリオ」は、冒頭と終結が4部合唱で、その間に8曲の「インテルメディウム」(Intermedium)が置かれるという構成になっている。そして各インテルメディウムは、天使、羊飼い、三人の学者等がまず台詞を語り、それを受けて福音史家が新約聖書の福音書から引用された歴史的事実を語る、という構成を取っている。そしてインテルメディウムが進むにつれ、救世主降誕の物語が進行していく。
さらに各インテルメディウムの中では、天使等の台詞部分が器楽アンサンブルに乗って語られるのに対し、福音史家の語りは通奏低音のみのレシタティーヴォ形式を取っている。
このように、この「クリスマス・オラトリオ」は形式が非常に工夫されている。

さてこのシュッツの「クリスマス・オラトリオ」は、曲の長さも30分余りでバッハの「クリスマス・オラトリオ」よりずっと小規模だ。バッハの「クリスマス・オラトリオ」が明るく賑やかで、救世主の到来を素直に祝う気分に満ち溢れているのに対し、シュッツのこの曲は聴いていてずっと淡白な感じがする。当時の人々の質素で敬虔な祈りの日々をそのまま反映しているようだ。演奏者の中では、福音史家のプレガルティエンの、感情を抑え目にした、端正で気品に満ちた歌唱が非常に美しい。聴いていると心が洗われるような気がする。

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シュッツ / 「クライネ・ガイストリッヒェ・コンツェルト」
シュッツの音楽は深刻で、何処か悲劇的というイメージを一掃してくれたのがこのCD。 「クライネ・ガイストリッヒェ・コンツェルト」 ...続きを見る
消えがてのうた
2007/12/27 10:02

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
アルトゥールさん、こんにちは。

クリスマスの喜びが清らかに薫るようなシュッツのクリスマス・オラトリオ、ストイックなカルヴィン派の力が増大し、内戦によって疲弊していた当時のドイツでは、華美な典礼や音楽、教会の祭壇画から彫刻に至るまで「美的なもの」が排除された時代でもあったようです。
そうした殺伐とした時代に、このように心洗われる美しい作品が生み出されたことに驚きます。でも、そうした過酷な時代であったからこそ、必然として生まれてきた音楽なのかもしれません。
誰もがみな、祈るような思い出生きていた時代、御子イエスの誕生の喜びは平和なときにも増して深く深く望まれ祈られたのではないか。そんなことを考えながら聴いてしまいます。
プレガルティエンのシュッツ、聴いて見たいです。
リートにしても宗教曲にしても、彼の歌はいつどこで聞いても素晴らしいですね。
aosta
2007/12/26 13:58
aostaさん、コメントを有難うございます。
当時のドイツ(だけでなくヨーロッパ全体)が戦乱続きでしたね。
シュッツは、このクリスマス・オラトリオに限らず、バッハと比
べるとまるで水墨画のように淡白な、しかし凛として心打たれる
作品を残していますね。私はこのクリスマス・オラトリオ/復活
祭オラトリオの他、ムジカーリシュ・エグセークヴィエン(これ
良い曲ですよね!)、マタイ受難曲のCDを持っています。
プレガルティエンは気品の高い歌唱をするテノールで、往年のエ
ルンスト・ヘフリガーの後継者の資格十分だと思います。

先週末帰省し、入院中の母の見舞いに行ってきました。母はもう
話すことはできませんが耳は聴こえますので、孫(=私の息子)
の作文を読んでやったりしました。母親は、実の子より孫の方が
かわいく思うと聞いたことがあります
それから渋谷の桜丘町は今月息子の模試の付き添いで行ったので
すが、桜並木は今も存在していました。春になると桜が爛漫と咲
くのだろうと思います。
アルトゥール
2007/12/26 21:59

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