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zoom RSS ムラヴィンスキーのショスタコーヴィチ「交響曲第12番『1917年』」

<<   作成日時 : 2007/12/12 21:56   >>

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今日は冬晴れの気候の良い1日でした。ショスタコーヴィチの交響曲第12番「レニングラード」を聴きました。演奏はムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団、1984年4月30日、レニングラード・フィルハーモニー大ホールでのライヴ録音です。今日聴いたCDはSTEというレーベルの国内盤ですが、今も同レーベルから出ているかどうかは分かりません。

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ぼくはどうもロシアのオーケストラ曲を苦手にしています。だいたい筆頭格のチャイコフスキーの交響曲をあまり好きになれません。特にその第1〜3番はさっぱり分からず、一般に名曲とされている第5番も、ファンの方には申し訳ないのですが、好きになれません。同じチャイコフキーでもピアノ協奏曲やバレエ音楽は結構好きでいるのですが…。それでもチャイコフスキーの交響曲はいちおうカラヤン指揮ベルリン・フィルのDGの全集を持っていますが、プロコフィエフの交響曲となると録音を1枚も持っておらず、ショスタコーヴィチの交響曲も全曲の録音は持っていません。同じショスコーヴィチでも、弦楽四重奏曲は4種類も全集を持っていて、好んで聴いているのですが…(今年の後半に、ブログ仲間のRさん、Uさんの刺激を受け、タネーエフSQと第1ヴァイオリンがドゥビンスキーだった時代のボロディンSQの全集を購入しました)。

このショスタコーヴィチの交響曲第12番も、持っている録音はこの1種類だけで、しかも前に聴いたのがいったい何年前のことやら思い出せません。このCDが発売されたのが1997年で、発売されてすぐ購入したように記憶していますが、もしかしたらその時以来10年間聴かずにきたのかもしれません。実際、今日聴いてみて初めて聴く曲のように感じました。

さてこの曲は、急―緩―急―急という古典的な4楽章構成を取っています。ただし、第1楽章「革命のペトログラード」、第2楽章「ラザリフ」、第3楽章「アウローラ」、第4楽章「人類の夜明け」と標題が付けられいます。日本語盤ライナーノート(金子建志)によると、「ラザリフ」とはレーニンが1917年の革命の計画を練ったペテルブルク近郊の湖の名前で、「アウローラ」とは王宮を砲撃し労働者の蜂起を告げた巡洋艦の名前だそうです。このようにこの曲は、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」と同様の標題音楽だということになりますが、ベートーヴェンの「田園」がのどかな田園風景を描いたのに対し、ショスタコーヴィチのこの曲はロシア革命(正確にはレーニン率いるボリシェビキの一党独裁体制)が達成された1917年を描写した、政治的メッセージの強い作品だということになります。

聴いてみて、大げさで物々しい感じの曲で、ショスコーヴィチ自身やファンには申し訳ないけれど、やはり自分の趣味の音楽ではないと感じました。また第4楽章は、社会主義革命の成立により人類が夜明けを告げたという意味だと思いますが、どこか、素直な喜びの音楽ではないように思いました。この点は、ロシア革命が結局は自由の抑圧をもたらし、ショスコーヴィチ自身もまた被害者だったという先入観のせいかもしれませんし、ぼくの耳がおかしいのかもしれませんが…。しかし、どこか屈折しているというか、少なくともベートーヴェン的な勝利の賛歌ではないのではないでしょうか。

演奏はムラヴィンスキーの最晩年のものですが、その迫力、一糸乱れぬアンサンブルはさすがだと思います。名演だと思います。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
 こんにちは。
 シュスタコーヴィチの交響曲、わたしも少ししか聴いたことありません。でも、おっしゃるように、SQ等すばらしいですし、何といっても、15曲もあるのですから、ここにも思いがけない宝が眠ってるいかもしれません。
 家にも、眠っているCDがあったような気がするので、これを機会に聴いてみようと思います。

 それにしても、ショスタコーヴィチ、交響曲もSQも、どちらも15曲なんですね。すごいですが、何かこだわりでもあったのでしょうか。
Nora
2007/12/13 12:04
アルトゥールさん、こんばんは。
うぐいすも12番は苦手ですね。「血の日曜日」の描写が直接的でド派手な11番よりはマシですが、おっしゃるとおり、どこか大げさすぎてのめり込めないのです。うぐいすもショスタコーヴィチの交響曲は、聴く曲が決まっていて偏食気味ですね。

ショスタコーヴィチの曲って、ものものしく外に向かっていくような曲はどこか素直に歓喜や勝利の感覚を表してないように感じてしまいます。逆に、内へ内へと向かっていくような弦楽四重奏曲などは彼の本質を見るような気がします。もっともこの感じ方も、真偽の疑わしいヴォルコフの「証言」に左右されているのかもしれませんが。
うぐいす
2007/12/13 20:33
Noraさん、コメント有難うございます。
ショスタコーヴィチの交響曲は、自分が聞いた中では
10番が比較的分かりやすく良い曲だと思うのですが、
最も有名な5番は分からずにいます。
食わず嫌いなのもよくないので、聞いてみなければと
思っているのですが…。
交響曲とSQの両方が15曲というのは、やはり偶然
ではないでしょうか。それにしても晩年のSQは、ベ
ートーヴェンの後期と同様、全く何ものにも囚われず
自由に書いたという趣があって、独特の魅力を感じま
す。
アルトゥール
2007/12/13 20:35
うぐいすさん、コメント有難うございます。
12番はうぐいすさんも苦手でしたか。11番は私は
まだ聴いたことがありません。
仰るようにショスタコーヴィチの音楽は、外面的な
効果を狙った曲ほど、作曲者の真意ではないような
気がしてしまいます。シニカルなものや屈折を感じ
てしまいます。やっぱり弦楽四重奏曲のような内省
的な作品に彼の本心が現れているように思います。
全くうぐいすさんに同感です。ちなみに彼の最高傑
作はやはり「ヴィオラ・ソナタ」でしょうかね…。
アルトゥール
2007/12/13 22:38
アルトゥールさま お早うございます。
私も、チャイコ、ショスタコのシンフォニーはほとんど聴きません。チャイコの場合、ピアノ、ヴァイオリンのコンチェルトは急に聴きたくなるときがありますが、シンフォニーはまず聴きません。

ショスタコは、演奏する側としては(聴き手は別にして)非常に面白いんですよ、演奏のし甲斐があります。5番、9番しか演奏したことがありませんが、どちらも面白いですね。
チャイコのシンフォニーも、4,5,6番は複数回演奏したことがありますが、バレエ曲ほどではないですが、演奏はむずかしいですね〜。

聴き手として面白い曲と演奏して面白い曲、これはなかなか一致しませんね〜。

ミ(`w´)彡 
rudolf2006
URL
2007/12/15 09:42
rudolf2006さま
週末に帰省していたためレスが遅れました。
申し訳ありませんでした。

チャイコ、ショスタコの交響曲は演奏する人にとっては
面白いんですね。オーケストラのプログラムを見ている
とチャイコフスキーは非常に多く、どうしてどのオケも
チャイコをよくやるのだろうと思ったりしていたのでが、
演奏家の側に演奏し甲斐がある曲だということもあるの
でしょうね。
私はもっぱら聴く方で演奏する楽しみは分かりません。
この年になってピアノが少しでも弾けたらなあと思った
りします。
アルトゥール
2007/12/16 19:12

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