クラシック音楽のある毎日

アクセスカウンタ

zoom RSS アバドのドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」

<<   作成日時 : 2008/04/29 21:22   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

今日の「昭和の日」もたいへん良い気候でした。ぼくは遠くへ行かず、妻と食材を買いがてら近所を散歩したに止まりましたが、行楽地はどこも人で賑ったのではないでしょうか。東京は(たぶん大阪や名古屋も)4月下旬から6月上旬の梅雨入り前までが、1年でいちばん良い季節のように思います。
画像


さて今日聴いたのはドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」です。演奏は、クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル、フルート独奏はエマニュエル・パユ、1999年9月のDGへの録音です。

この「牧神」はドビュッシーの大名曲ですが、ドビュッシーがインスピレーションを得たマラルメの詩を読むと、興が増すのではないでしょうか。堀口大学「月下の一群」(新潮文庫)より引用します。ただし少々長いので、前半のみの引用にします。

 かのナンフ(ニンフ)の群、何時までもわがためにあれかし。

 かの女等の肉体のうすもも色、
 かくも明るくて、深きねむりにおち入りつつも
 陽の前にひるがへるやうなるけはひ。

 思ふ、おのれこの年月、空しき夢をのみ愛でいしなるか?
 すぎたる夜の悩みの塚山、わが日頃の疑ひも、
 ここ森のはて、まばらなる葉かげに来て見れば解けぬ、
 ああ! 今し知る、森の奥深く住みける日、おのれ一人いて、
 ただに空しき薔薇の形なき罪を愛でいしなりと。
                              (以下、略)

森の中深くで、うすもも色の肌をした成熟した女性が眠りについているのです。そんな夢のような様子を思い浮かべながら、ドビュッシーの創造したビロードのように柔らかで、色彩感あふれる音世界を聴き入ると、まさに音楽を聴くことの幸福が得られます。
この「牧神の午後への前奏曲」は、ぼくには上手く表現できませんが、曲を聴くというよりオーケストラの発する音を味わう、耳から聴くというより身体全体で感じる曲のように思うのですが、いかがでしょうか。

さてアバド指揮ベルリン・フィルの演奏ですが、本録音は、アバドがベルリン・フィルの音楽監督の就いていた時代の録音ですが、アバド時代のベルリン・フィルについて賞めている人は見たことがありません。ではおまえはどうなのかと問われると、発言権がないのです。90年代のアバド/ベルリン・フィルの録音(ソニークラシカルへのモーツァルト、DGへのベートーヴェン、マーラーやオペラ等があったと思います)はほとんど聞いたことがないのです。
しかしこの「牧神」の演奏を聴くかぎりは、がっちりとした演奏でなかなか良いようにおもいます。パユのフルートも技巧を誇示することなく、じっくり演奏している感がして好ましいし、全体として名演といってよいのではないでしょうか。
なおドビュッシーの「夜想曲」と「ペレアスとメリザント組曲」がカップリングされていますが、それらについてはまたの機会の記事を書きたいと思います。

 
 


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
アバドのドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」 クラシック音楽のある毎日/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる