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zoom RSS アルバン・ベルク四重奏団のラスト・コンサート

<<   作成日時 : 2008/06/01 20:34   >>

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今日6月1日、久しぶりに、昨年4月のスクロヴァチェフスキ指揮読売日響以来、実に1年2ヶ月ぶりにコンサートに行ってきました。今年限りでの解散を発表しているアルバン・ベルク四重奏団(以下、「ABQ」と省略します)の解散ツアーです。場所は東京都港区のサントリーホール大ホールでした。

ぼくはこれまで、あまりABQの良い聴き手ではありませんでした。本ブログでも何回か悪口を書いたことを記憶しています。しかしABQが20世紀の最後の四半世紀において、多くのカルテットの中の王者的存在であり、室内楽界に君臨したことは否定できません。
室内楽界でABQが解散するということは、指揮界においてカラヤンが引退し、ピアノ界でポリーニが引退するようなものです。オーケストラ・ファンならたとえアンチ・カラヤンの人でも、カラヤンの引退コンサートが行われるとすれば、放っておけないに違いありません。そのうえ、ぼくは最初からABQに対し否定的だったわけではなく、彼らが80年代初めにEMIに移籍する前の70年代のTELDEC時代の録音は、完璧なアンサンブルと流麗な演奏スタイルでけっこう好きだったのです(脱線しますが、モーツァルトの弦楽四重奏曲はTELDEC時代のABQの録音が、ズスケSQと並んで好きでいます)。そういうわけで、これが最後と聞いて、慌ててチケットを入手したのです。

今日のプログラムは次のようでした。

 ハイドン「十字架の上の七つの言葉」より序曲
 ベルク「弦楽四重奏のための『叙情組曲』」
 シューベルト「弦楽四重奏曲第15番」

最初にハイドンの名曲をおき、次に自らが名前を冠したベルクの傑作、そしてメインがシューベルトの最後の大傑作15番という、解散ツアーにふさわしいプログラムでした。

最初の2曲を聴いたかぎりでは、(事前に予想されたことですが)ABQはあまり調子がよくないように思いました。第1ヴァイオリンのギュンター・ピヒラーの体調が良くないのではないかと心配したりもしました。
ここで休憩時間になり、ラウンジでABQのCD、DVDが発売されていた中にTELDEC時代のブラームス全集があるのを見つけました。ぼくはABQのブラームスはCDでも実演でも聴いたことがなかったので、衝動的に購入しました。

そして、休憩をはさんでのシューベルトの第15番(また脱線しますが、この曲はぼくの大好きな曲で、ぼくに言わせると「死と乙女」以上の大傑作です)には感動させられました。第1楽章の緊迫感、第2楽章の濃厚な歌い回しはまさにABQならではのものでした。そして第4楽章。この最後の楽章に入ると、ピヒラーは終始笑顔を浮かべて伸び伸びと弾き、他の3人のメンバーも演奏を楽しんでいるように見受けられました。
やはりABQは最後までABQだったのです。カラヤンが最後までカラヤンであったのと同じです。ぼくは事情があってアンコールを聞くことはできませんでしたが、一世を風靡した名四重奏団の最後の姿を、目に、耳に焼き付けたという満足感で一杯になって帰路に付きました。

約40年に近い演奏活動、お疲れ様でした、アルベン・ベルク四重奏団!!

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
 おはようございます。
 また、貴重なコンサートを体験なさったようですね!
 文章から、一期一会の雰囲気が、とてもよく伝わってまいりました。
 シューベルトの15番、わたしも大好きです。すばらしかったでしょうね。
 ABQは、技術や革新性がクローズアップされがちでしたが、昔名前にウィーンとついていたように、結局、ウィーンのカルテットだったような気がします。
 わたしの記憶に残っているのも、(それほど多くは聴いてませんが)シューベルトのクインテットなどの、ウィーンものです。
Nora
2008/06/02 10:59
Noraさん
おはようございます。

ABQはウィーンのカルテットらしく、その中心に歌心が
あふれているカルテットだと思います。ただ私はこれまで、
その歌が濃厚すぎるように思い、好きになれない録音が多
かったのです。シューベルトもそうです(笑)。
しかし1日の日に、実演はやはり別物だと感じました。各
奏者が彼らなりのやり方でアンサンブルを楽しんでいるの
が伝わってきます。これで最後だったかと思うと、やはり
寂しく感じます。
アルトゥール
2008/06/03 07:04

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