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zoom RSS ラローチャのグラナドス「スペイン舞曲集」

<<   作成日時 : 2009/09/27 17:46   >>

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今日の日曜は昨日に続き秋晴れの1日でした。
今日の朝日新聞でピアニスト、アリシア・デ・ラローチャさんの訃報を目にしました。新聞によると、ラローチャさんは今月25日、心肺不全のため、バルセロナの病院で86歳でお亡くなりになったということでした。
ラローチャさんの御冥福を心よりお祈り申し上げます。

ラローチャさんというと、モーツァルトと、アルベニス、グラナドス、モンポウといった母国スペイン音楽のイメージが強いのではないでしょうか。
実際にはショルティと組んだベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲やシューマンなどの録音もあり、もう少しレパートリーは広かったようですが、彼女が最も得意にしたのがモーツァルトとスペイン音楽であったことは間違いありません。
個人的には、ラローチャさんといえば、90年代のキャリアの最後年にRCAに録音したモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲と、コリン・デイヴィス指揮イギリス室内管弦楽団と共演したモーツァルトの協奏曲が忘れられません。
ピアノ・ソナタの方は、どこまでもピュアな音色で奏された慈愛深い演奏で、この分野の御大的存在のギーゼキングを別にすれば、個人的には最も愛好するソナタ全集です。また協奏曲の方も、全曲でなく19〜27番と9番、2台協奏曲の11曲に止まっている点と、曲によってはもう少し切れがほしいと感じられる場合があるという欠点はありますが、まず第一級の協奏曲演奏だろうと思います。

このようにラローチャさんが90年代にRCAに数々の名演奏を残されたわけですが、全盛期は80年代以前に英DECCAに録音されていた時代ではないでしょうか。

今日は彼女の生前をしのんで、DECCAに1980年9月に録音されたグラナドスのスペイン舞曲集を鑑賞しました。

グラナドスのスペイン舞曲集作品37は、全部で4集があり、各集が3曲ずつの舞曲で構成されています。したがって全部で12曲の舞曲が存在することになります。
各舞曲の演奏時間は、このラローチャ盤で3〜6分くらいです。それぞれの曲に「メヌエット」「オリエンタル」といった題名が付せられています。
スペインというと太陽と情熱の国というイメージから、情熱的なエネルギーの感じられる舞曲を想像する人が多いと思いますが、聴いてみるとそうでなく、穏やかな曲ばかりです。
哀愁、心優しさ、ユーモア、旋律美といった要素の感じられる曲が多いです。聴いていて楽しくなってしまいます。

ラローチャさんの演奏は、持ち前の純粋な澄んだ音色で、曲の真価のみをそのまま演奏して見せたもので、彼女の故郷スペインにかける愛情が伝わってくる演奏だと思います。
当時のDECCAは、デュトワ指揮モントリオール響の一連の名録音が始まろうとしていた時期で、ここでも、ラローチャさんの澄み切った音色をよくとらえた名録音だと思います。

余談ですが、ラローチャさんは90年代に来日された際のインタビューの中で、「自分の聴いたピアニストの中では、ルービンシュタインがいちばん良かった。自分はずっとルービンシュタインのように演奏したいと思って努力してきたし、今も努力を続けている。」と語っておられました。彼女の謙虚な人柄が現れたエピソードではないでしょうか。

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コメント(4件)

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アルトゥールさん、こんばんは。
そうですか、ラローチャ女史が亡くなりましたか…。私事で恐縮ですが、1990年代前半にラローチャの実演を何回か聞く機会がありました。時にラローチャは60半ばか後半であったことになりますが、既に全盛期を過ぎた演奏には少し悲しい思いもしました。それでもなお、お国ものは貫禄たっぷりで陰翳を見事に描いていましたけれども。やはり、アルトゥールさんがおっしゃるように80年代以前が最もラローチャが輝いていた時代と思いますし、その時代の実演が聞けなかったことは痛恨でした。
凛虞
URL
2009/09/27 18:25
アルトゥールさま こんばんは

デ・ラローチャさん、お亡くなりになったのですね〜。もう引退はされていたようですが、亡くなられると、やはり寂しいものですね。

私はNHK響の演奏会で、ベトベンの「皇帝」のソリストであったときに、演奏中に弦が切れ、ピアノを代えて、もう一度最初から演奏されたというエピソードを一番思い出します。演奏はテレビで観たように思います。

私がラローチャさんの演奏で持っているCDは、ディヴィスとイギリス室内管とで録音した、モツアルトのピアノコンチェルトです。
ご冥福をお祈りいたします。

ミ(`w´彡)
rudolf2006
URL
2009/09/27 18:47
凛虞さん、コメント有難うございます。
私はラローチャさんの実演はついに聞かずじまいになり、
残念な思いでなりません。
ラローチャさんは女性としても小柄な方で、手が小さいという
ハンディがあったので、レパートリーに限界があったようですね。
しかし80年代以前の録音を聴いていると、ハンディを
感じさせないテクニックを持っておられたことが分かります。
特にスペイン物の演奏ではテクニックの冴えが感じられます。

ところで「ネ申」のコンサート、ついに今週の土曜に迫りま
したね。楽しみにしています。
アルトゥール
2009/09/28 14:42
rudolf2006さま
コメント有難うございます。
ラローチャさんのN響との共演でそんなエピソードが
ありましたか。私も、彼女のベトベンは聴いてみたかった
です。
コリン・デイヴィスとのモツァルトのコンチェルトは、
ゼルキン師とはかなり違うスタイルですね。けれども両者
とも、モツァルトの音楽に対する尊敬・愛情の念という点
では共通しているものがあると思います。

ところで私は風邪を引いてしまい(医院に行ったところ、
幸いインフルエンザではないとのことです)、昨日・今日
と寝込んでいます〜。
アルトゥール
2009/09/28 14:48

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