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zoom RSS ハンガリー四重奏団のバルトーク「弦楽四重奏曲第6番」

<<   作成日時 : 2009/10/10 20:46   >>

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今日土曜の東京は、午前中は不安定な天気でしたが、午後からは秋晴れの好天気となりました。
今日はハンガリー四重奏団の演奏するバルトークの弦楽四重奏曲第6番を鑑賞しました。1961年のDGへのスタジオ録音です。

バルトークは、弦楽四重奏曲の第3番から5番にかけて前衛的な作品を作曲しましたが、この最後となる第6番は著しく内省的な作品です。4楽章構成ですが、どの各章もメスト(悲しげに)の主題で始まるという特異な作品でもあります。

作曲されたのは1939年という第2次世界大戦開戦の年です。彼は1940年、ナチスを避けてハンガリーからアメリカに渡りますが、作曲当時の1939年には祖国を去ることを決意していたようで、それが作曲に大きな影を落としていたようです。

第1楽章はヴィオラがメストの主題を奏でる印象的な旋律で始まりますが、たいへん複雑な楽想です。バルトークの自分の人生や世界の未来に対する不安感と複雑な心境の現れではないでしょうか。
第2楽章は、行進曲風の楽想が支配していますが、その底流には悲しみの気持ちが存在しているように聞こえます。
第3楽章は、事実上のスケルツォです。アイロニーの気分が感じられますが、ショスタコーヴィチ的なアイロニーではなく、ハンガリーの民族的なボウイングやピッチカートが取り入れられています。
第4楽章は、全楽章がメストの気分で支配されています。悲しみ、祖国に対する惜別の気持ち、今後の世界がどうなるのかの不安感といったバルトークの内面がそのまま吐露されているように思われます。最後は静かに消えるよう終わります。真に感動的な楽章ではないでしょうか。

ハンガリー四重奏団の演奏は非常にすばらしいものです。ハンガリーの民族的な色彩はあまり強くなく、一見すると素朴な演奏のように聴こえます。この録音の直後の63年に登場したジュリアード四重奏団の演奏と比較すると、演奏技術の面で冴えがないことは否めません。
しかし、この四重奏団の第1ヴァイオリニスト、ゾルダン・セーケイは、バルトークと親交が深かった人物で、その上、この弦楽四重奏曲第6番はセーケイの委嘱を受けて作曲されたという作品です。それだけに曲に対する共感と愛情の念に溢れています。といって情におぼれるわけでなく、格調の高さを維持しています。格調の高さの中に作品に対する愛情が聴き取れるというべきです。
特に第4楽章は本当に心のこもった演奏です。
聴いていてしみじみとした気持ちになれる名演奏だと思います。

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