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zoom RSS ティル・フェルナーの演奏会(4月24日)

<<   作成日時 : 2010/04/25 16:32   >>

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昨日4月24日、東京・飯田橋のトッパン・ホールで行われたティル・フェルナーのピアノ・リサイタルに行ってきました。
フェルナーは1972年、ウィーン生まれのピアニストです。近年、J.S.バッハの「平均律クラヴィーア曲集第1巻」や、ケント・ナガノとの共演でベートーヴェンのピアノ協奏曲をECMレーベルに録音し、急速に注目を集めているピアニストです。

昨日はフェルナーが2008年秋から全世界で行っているベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏シリーズの第6日夜でした。
演奏曲目は次の通りでした。

 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第9番作品14ー1
 同 第10番作品14−2
 同 第8番作品13「悲愴」
 (休憩)
 同 第11番作品22
 同 第26番作品81「告別」

ベートーヴェンの初期ソナタを中心にしたプログラムです。フェルナーの演奏順がベートーヴェンの作曲順と異なっていますが、3大ソナタの1つである「悲愴」ソナタをその日のメイン・プログラムとして真ん中に置き、最後を6大ソナタの1つに数えられる「告別」ソナタで締めくくるという構想だと思います。

ベートーヴェンの初期ソナタというと近年あまり話題に上らないように思いますが、ぼくの考えでは、少なくとも第8番「悲愴」から14番「月光」にはさまれた9番から13番までの5曲はいずれも名曲です。ベートーヴェンの青年時代の瑞々しい感性、やさしさ、情熱というものが克明に現れています。
ぼく自身はロマンの豊かな9番が特に好きでいますが、優雅な10番、伸びやかな楽想の11番、いずれも名曲だと思います。

さてフェルナーの演奏ですが、正々堂々とした本格的な演奏だと思いました。古楽器演奏の影響など微塵も感じさせず、ペダルを多用し、肉の厚い音を鳴らしてくれます。テクニックは磐石で素晴らしかったです。
とりわけ「悲愴ソナタ」の第1、3楽章での感情が奔流のように流れていくような表現に、大きな感動を得られました。反面、「告別ソナタ」はもっと穏やかな表現の方がよいように思いましたが…。

総じて、ドイツ・オーストリアのピアノ音楽の王道を見るような正統派のすばらしい演奏会だった思います。
ウィーンの若い世代にこのような素晴らしいピアニストが出現したことを頼もしく思って帰宅しました。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
フェルナーのリサイタル、聴かれたのですね。うらやましいです〜。
「月光」より前の曲なら、9番と12番は好きなのでよく聴きます。
9番と10番はソナタでも音を拾うのは簡単なので、小学生か中学生の頃にレッスンで弾いてました。7大ソナタ以外の曲も小粒ながら良い曲が多いですね。

フェルナーのベートーヴェンのチクルスは、ウェブラジオで海外のリサイタルを何度か聴きました。
最近聴いたなかでは、第31番ソナタが素晴らしい出来。特にフーガが素晴らしく、さすが平均律を録音しただけのことはあると思いました。音も柔らかく多彩で、表現はやや抑制的ですが流麗で、とても品のある演奏でした。

平均律の第2巻を早く録音して欲しいのですが、ベートーヴェンのソナタ全集が先になるかもしれませんね。


yoshimi
2010/06/26 00:10
yoshimiさん
はじめまして。
私も9番、12番大好きです。
これらの曲は、生では、どこかのピアニストがベートーヴェンの
ソナタの全曲演奏会をやらない限り、聞くことができない
ように思います。
私は9、10、11番のいずれも生で聴くのは、フェルナー
が初めてでした。
フェルナーは独墺系の若手ピアニストでは随一の存在では
ないでしょうか。ブッフビンダーが今も頑張っていますが、
彼を追う一番手はフェルナーだと思います。
ソナタ31番は私の大々好きな曲です。
フェルナーの演奏もぜひ聴いてみたいと思います。
今秋の来日公演で30〜32番を演奏するので、
日程が合えば行きたいと思っています。

アルトゥール
2010/06/26 17:27
こんにちは。
たしかに、標題なしのソナタはリサイタルではあまり聴けないですね。私は有名でないソナタでも好きな曲が多いので、ちょっと残念です。

ブッフビンダーはブラームスで有名だった記憶がありますが、かなり昔から弾いていますね。フェルナーが独墺系の若手ピアニストのトップだというのは、私も同感です。
フェルナーのリサイタルを聴いてみたいのですが、大阪ではかなりの大物でないとなかなかチケットが売れないらしく、海外の若手のリサイタルはあまりないんです。(大物でのリサイタルも最近は少ない気がしますが)

第9番なら、グレゴリー・ソコロフの珍しいライブ映像がニコニコ動画にあったので、興味があればどうぞ。(ログイン登録が必要ですが)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8625186

スタジオ録音をしないソコロフは、リサイタルで有名でないソナタをよく弾いていて、第4,9,10,15,16,28番はライブ録音があります。(この映像では9,10,15番を立て続けに弾いていたと思います)
ソコロフを聴かれたことがあるかどうかわかりませんが、フェルナーとは違ったタイプだと思います。個性的な表現ですが、美音で旋律を歌わせながら、ダイナミックなスケール感があるピアニストです。
私はアラウのベートーヴェンが一番好きですけれど、ソコロフもとっても気にいっています。
yoshimi
2010/06/27 10:42
yoshimiさん
再度のコメント有難うございます。
ソコロフはロシアの現役ピアニストですね。
私はまだ、実演はもちろんCDも聴いたことがありません。
ここ15年位(?)のCD不況のせいで、最近のピアニスト
(だけでなくヴァイオリニスト等でもそうですが)は、大手
レーベルが中々CDを出してくれなくなり、多くのファンは
耳にする機会が激減しているように思います。
ソコロフもそうですが、フェルナーなども時代のせいで、
気の毒な存在だと思います。
アラウのベートーヴェンは私も大好きです。私はケンプ
の個性的な歌い回しが好きで、ベートーヴェンはケンプ
が一番好きなのですが、その次は今ならアラウです。
ゆっくりしたテンポで弾かれる、じっくりとした演奏、
良いですよね〜。
アルトゥール
2010/06/27 21:30

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ティル・フェルナーの演奏会(4月24日) クラシック音楽のある毎日/BIGLOBEウェブリブログ
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