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zoom RSS パヴェル・ハース・クァルテットの演奏会(11月14日)

<<   作成日時 : 2011/11/19 10:48   >>

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今週の月曜日の11月14日、東京の浜離宮朝日ホールで行われたパヴェル・ハース・クァルテットの演奏会に行ってきました。
ぼくは室内楽、特にカルテットが大好きです。しかし、なぜか昨年、今年のカルテットの演奏会に行っていませんでした。調べてみると、カルテットの演奏会に行くのは、2009年10月の古典四重奏団以来でした。
浜離宮朝日ホールでパヴェル・ハース・クァルテットを聴いて、こういう小ホールでアンサンブルを聴くというのは、自分の心のふるさとに帰ってきたように気持ちが落ち着くのを感じました。

パヴェル・ハース・クァルテットのメンバーは次の通りです。

 ベロニカ・ヤルツコヴァ(第1vn)
 エヴァ・カロヴァ(第2vn)
 パヴェル・ニクル(va)
 ペテル・ヤルシュク(vc)

ヴァイオリンの2人が女性で、ヴィオラとチェロが男性という、男女2人ずつという構成です。

また当日のプログラムは次の通りでした。

 パヴェル・ハース:弦楽四重奏曲第1番
 ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」
 (中休み)
 シューベルト;弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」

プログラム(渡辺和)によると、パヴェル・ハース・クァルテットは、2004年にデビューし、2005年「プラハの春国際音楽祭」のコンクールと、弦楽四重奏の最高峰といわれるパオロ・ボルチアーニ・コンクールで優勝したとのことです。
創立の経緯について、プログラムからそのまま引用します。

「リーダー格のチェロのペテル・ヤルシュクが団を設立した理由は、愛である。シュカンパQ団員として名門ウィグモア・ホールのレジデンシィも務める国際的な活動をしていたチェリストは、故郷プラハと愛妻ヴェロニカから離れ過ごす時間の虚しさに耐えかね、将来を約束されたグループを脱退。若い仲間を募り、妻と故郷に新団体を立ち上げる。そんな姿をを見て、師匠シュカンパも無償でレッスンを施してくれた。愛を理由に一度は諦めたキャリアの道を、師匠や仲間への愛を得て、見事に成功させたのである。」

そしてロンドンのウィグモア・ホールなど世界の主要都市で演奏活動を行うほか、パヴェル・ハースとヤナーチェクの作品を収めたデビューCDがいきなり英国のグラモフォン賞の室内楽部門を受賞し、最新のドヴォルザークの弦楽四重奏曲第13番と第12番「アメリカ」を収めたアルバムはグラモフォン誌の2011年度レコード・オブ・ジ・イヤーに選ばれたとのことです。

このようにパヴェル・ハース・クァルテットは日本での知名度はまだまだだと思いますが、ヨーロッパではたいへん高く評価されていることがわかります。
ぼく自身、数か月前までパヴェル・ハース・クァルテットについては名前を聞いたことがある程度でしたが、CDがグラモフォン誌のレコード・オブ・ジ・イヤーに輝いたと聞いて、今回のコンサートに行こうという気になったのです(ミーハーな理由ですが)。

さてパヴェル・ハース・クァルテットの演奏会ですが、4人の奏者の位置は向かって左から第1vn、第2vn、vc、va
でした。
演奏の方は、最初のパヴェル・ハースの作品は、ぼくにとって全く初めて聴く作品でした。パヴェル・ハースは1889年生まれのチェコの作曲家でヤナーチェクの弟子でしたが、ユダヤ系だったため1944年強制収容所で殺害されたとのことです。その弦楽四重奏曲第1番は彼の20歳前後の時の作品とのことですが、聴いてみると、幻想的ながら後期ロマン的な要素もあり、また聴いてみたい作品だと思いました。

その後は定番の「アメリカ」と「死と乙女」でした。彼らの個性を知るには絶好の演目です。

パヴェル・ハース・クァルテットの演奏ですが、ハース作品を聴いて、まず良い音だなあと感じました。弦の国チェコらしく、木目でできた黒光りのするような音を出すのです。
演奏は、全くアンサンブルとして聴かせるスタイルでした。
彼らが師事したシュカンパはチェコのずっとチェコの代表的なカルテットだったスメタナ四重奏団のヴィオリストだった人ですが、スメタナ四重奏団は典型的な曲をアンサンブルとして聴かせるスタイルでした。その伝統がパヴェル・ハース・クァルテットに受け継がれているのが分かります。
アルバン・ベルク四重奏団の登場以来、各奏者が技を競い合うようなスタイルを取るカルテットが増えているように思っていましたので、パヴェル・ハース・クァルテットのスタイルはむしろフレッシュに感じました。

パヴェル・ハース・クァルテットはもちろん、聴いていて面白くない平凡な演奏に陥っているわけではありません。曲をアンサンブルとして聴かせながらも、例えば「死と乙女」の第4楽章はたいへんダイナミックな演奏をしていましたし、また各所で第1vnのベロニカ・ヤルツコヴァを中心に各奏者が独自の味付けをしていて、興味深かったのです。
リーダーだというチェロのヤルシェクは自分は前に出ず、アンサンブルを支える役割をしっかりと守っていました。この辺はスメタナ四重奏団以来の伝統ではないでしょうか。

聴き終えて、こういういかにも室内楽らしいスタイルで、しかもハイ・レベルの演奏を聴かせてくれるカルテットは中々存在しないのではないかと思いました。ヨーロッパで高く評価されている理由が分かります。

こういうすぐれたカルテットと出会うことができたことを感謝した一晩でした。



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