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zoom RSS ベートーヴェンの弦楽四重奏曲「マイ・チョイス」U

<<   作成日時 : 2012/04/23 07:36   >>

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前回の記事で、ぼくが持っている16種類のベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集のうち、モノラル時代の3種類から選ぶとすれば、バリリSQだという話をしました。

これに対してステレオ時代の6種類は激戦です。
そこで、ステレオ時代をいったん飛ばして、デジタル時代のアルバン・ベルクSQ旧、ボロディンSQ、クリーヴランドSQ新、ガルネリSQ新、リンゼイSQ旧、スメタナSQ、タカーチSQの7種類から選ぶとするとどうなるかに進みたいと思います。

まずアルバン・ベルクSQは、音楽評論家の中で最も評価の高い演奏です。しかし本ブログで何回か述べたことがありますが、ぼくの好みではありません。この団体の、各奏者が自らの技を競い合うようなスタイルが、室内楽というジャンルの本来の魅力(とぼくが考えるもの)を損なっているように思うからです。ベートーヴェンでは特に初期・後期の曲にそれを感じます。

またスメタナSQは、7、80年代、わが国でたいへん人気のあった団体ですが、今聴いてみると、特に録音時期の新しい後期の曲で演奏が硬直的な感があり、全体としても、平凡で第1vnの表現力が欠けるように感じられる個所があり、外さざるを得ません。

残りの5団体ですが、ボロディンSQは第1vnがミハエル・コぺリマンからルーベン・アハロニアンに代わった後のChandosレーベルへの録音です。ロシア団体のベートーヴェン演奏は珍しいですが、ロシアものをきいているようなダイナミックで骨太な演奏を聴かせてくれます。個性的な演奏でぼくの好みではあり、時々取り出して聴いているのですが、個性的過ぎて、5種類に絞るとしたら外さざるを得ないでしょう。

同じことはリンゼイSQにもいえます。イギリスのリンゼイSQはASVレーベルに80年代と2000年代の2回にわたってベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲の録音を果たしましたが、ぼくの持っているのは旧全集の方です。
たいへん表現意欲の強い、はなはだ個性的な演奏ですが、これも個性的にすぎて、5種類の中に入れるのは困難です。ぼく自身は、この団体の、特に後期の作品の演奏が好きなので、断腸の思いなのですが…。

すると残るのは、クリーヴランドSQ、ガルネリSQのPHILIPSへの新全集、タカーチSQということになります。

クリーヴランドSQは、ブログ仲間での評判が良かったので購入したものです。爽やかな瑞々しい演奏で、特に初期作品に魅力を感じますが、後期になると味わい深さのようなものが足りないように思います。ということでこれも除外。とはいえ、テラーク・レーベルの優秀な録音のおかげもあり、一聴に値する演奏だと思います。

そこで、ガルネリSQとタカーチSQの争いとなりますが、ぼくはガルネリSQに軍配を上げたいと思います。
ガルネリSQは同一のメンバーで40年以上も演奏を続けてきた団体で(ベートーヴェンの2度目の録音の時点で30年くらい)、長らく同一のメンバーで続けてきた団体ならではのアンサンブルの一体感という点ではさすがですし、演奏スタイルもアメリカの団体らしい即物的なスタイルを基礎に持ちながらそこから一歩抜き出た風格のようなものを感じるのです。これは初期から後期まで、すべての作品にそれを感じます。

タカーチSQも真摯で模範的な演奏を聴かせてくれますが、最近聴いていて、このDECCAへの全集が同SQの最終的な結論なのか、もっと進化した演奏が可能なのではないか、という疑問を感じる時があります。

以上から、デジタル時代の全集は、@ガルネリ新、Aタカーチということで、ガルネリSQの90年代の旧PHILIPSへの全集を選びたいと思います。

(以下、次回に続きます)

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内 容 ニックネーム/日時
昨年の秋にスマートフォンに変えて以降ずっと読ませていただいています。
クラシック音楽の作曲家や演奏家に加え、ビジネスや思想関係の書籍に関する記述など40歳代半ばのサラリーマンである私にとって非常に興味深く読ませていただいております。
特にセルやショルティを始めとするアメリカで活躍した演奏家と業績に関する正当な評価に感銘を受けています。
アルバンベルクとジュリアードしか聴いていませんでしたが、ガルネリSQのベートーヴェン全集もネットで注文しました。GW中に聞き込む予定です。
ベートーヴェンのピアノソナタやブルックナー全集に関するご意見を読ませていただくのを心待ちにしております。
ホワイトストーン
2012/04/29 00:05
ホワイトストーンさん
はじめまして。
コメントを頂き、ありがとうございます。
また拙ブログを御閲覧頂き、誠にありがとうございます。

日本ではなぜかヨーロッパの演奏家の評価が高く、アメリカの演奏家は
バーンスタインと特異な存在としてのグールドを除き、
不当に評価が低いように思います。
私自身、学生時代(80年代前半です)、友人にトスカニーニ、
ショルティが好きだという話をすると、オマエは音楽が分かって
いないと叱られました。
カルテットの世界では、ジュリアードSQ、ラサールSQは、
同時代の評論家の間でスメタナSQが絶賛されたのに対し、
技術はあるが機械的で心がこもっていない、
という的外れな評価をされていました。

そしてこういう日本でのアメリカ演奏家軽視の傾向は今も変わって
いないように思います。
ショルティもジュリアードSQも今では、国内盤はほとんど存在
せず、忘れられつつあるというのが実情ではないでしょうか。
ガルネリのベートーベンは、ジュリアードとは一味違い、風格が
あっていいですよ。
ベートーベンのピアノソナタ、ブルックナーの記事も
何とか記事にしようと、今自分の考えをまとめているところです。
アルトゥール
2012/04/30 08:43

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