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zoom RSS ゲルハーヘルのシューマン「リーダークライス」作品39

<<   作成日時 : 2017/03/12 17:25   >>

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今日の日曜日は、昨日に続き穏やかな1日でした。最近、日中は穏やかな陽気ですが、夜になると冷え込むという日が続いています。本格的な春の到来はまだ先ということなのでしょう。

今日聴いたのは、クリスティアン・ゲルハーヘル(Br)とゲルロト・フーバー(p)の演奏するシューマン「リーダークライス作品39」です。2007年8月1〜4日のRCAレーベルへの録音です。

シューマンは、「リーダークライス」という名前の連作歌曲集を2種類作曲しており、作品24と39です。前者はハインリヒ・ハイネ、後者はヨーゼフ・アイフェンドルフの詩によるものです。両者とも、1840年の「歌曲の年」と呼ばれるシューマン30歳の時の作品です。
今日聴いたのは、作品39のアイフェンドルフの詩のよる「リーダークライス」ということになります。

この連作歌曲集は、全部で12曲から成ります。同じシューマンの「詩人の恋」のようなストーリー性はありません。若者が自然と触れ合う中で形成されていく心象風景を詩にしたという感があります。
演奏者のゲルハーヘル自身がライナーノートの中で次のように語っています(訳: 岡本稔)。
「感動的な歌曲集「リーダークライス」作品39は、おそらくもっとも完璧な連作歌曲集とみなされているのではないだろうか。それは文学、音楽、そして精神的な可能性を包括した万華鏡であり、(中略)詩とそれに付された音楽の理想的な組み合わせ、極端な個性的表現によって濁りをもたらされることのない偉大な、透明なクリスタルである。(中略)この作品においてメランコリーがわずかに際立っているのは、伝記的な細かな出来事の反映というよりは、むしろ、ロベルト・シューマンの天才的な創造力が本来持っている特性に起因すると見るべきではないだろうか。」、

確かに、濁りのない透明なクリスタルであるとともに、メランコリーも感じられます。
管理人はこれまで、この「リーダークライス」について、繊細で抒情的な心象風景を描いたものである反面、「詩人の恋」のような感情の奔流に乏しいという印象を持っていました。
しかしこのゲルハーヘル/フーバーの演奏で聴いてみると、決して感情表現に欠けたものでないことが分かります。奔流のように流れないだけで、ゲルハーヘルの言のようにメランコリックな深い感情が内に存在するのが分かります。第5曲「月夜」、第10曲「たそがれどき」のようなしみじみとした曲に、そのことは顕著なのではないでしょうか。

ゲルハーヘルとフーバーの演奏はすばらしいものです。
ゲルハーヘルは、近年管理人が非常に注目している歌手です。バリトンでもハイ・バリトンで、明るく、ビロードのように柔らかく、濁りのない澄んだ声です。声自体の美しさは、往年のフィッシャー=ディースカウ(ゲルハーヘルの師です)をも上回るのではないか、と思うほどです。また歌唱も非常に自然体で、作為が感じられず、好ましいように思います。

彼(1968年生まれ)は当初Arte Novaレーベルにシューベルトの3大歌曲集を録音し、その後RCAに移籍してシューベルトやシューマン、ヴォルフの録音をしています。管理人はそのほとんどを購入しましたが、どれもすばらしいもので、長年のアイドルだったディースカウからこちらに乗り換えようかと思っているほどです。
残念なことは録音自体が多いとは言えないことです。この点は最近の音楽業界の事情を考えれば仕方がないのでしょうが…。
またゲロルト・フーバーのピアノ伴奏がすばらしいものです。シューマン歌曲のピアノ伴奏部分に魅力があるあることを明らかにする演奏です。
ゲルハーヘルとフーバーは10代の頃から親しい間柄らしく、ゲルハーヘルは伴奏ピアノストを変えることなく、一貫してフーバーと演奏・録音活動を続けています。そういった点にも好感が持てるのです。

なお本CD(BVCC34164)には「リーダークライス」作品39の他に「5つのリート」作品40、「6つの詩」作品36などのシューマン歌曲が収められており、どれもすぐれた演奏です。


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