ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番

ブラームスの3曲のヴァイオリン・ソナタはどれも名曲・人気曲だと思うけれど、3曲の中でどれがいちばん好きかというと人によって分かれるのではないだろうか。ぼくの場合は、この第3番作品108がいちばん好きで、次が第2番という順だ。演奏はヴァイオリンがナタン・ミルシテイン、ピアノがウラディミール・ホロヴィッツで、1950年6月の録音。この両者が競演した録音はこれが唯一らしい。
ぼくは、ミルシテインというヴァイオリニストが大好きだ。音は線が細く、きりっと引き締まって美しい。「高貴」という形容詞が似合う。演奏は決して機械的にならず自由だ。

さてブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番は、急―緩―急―急の4楽章編成を取る。第1楽章はブラームスらしい憂愁の旋律。第2楽章は一転して平穏だ。どことなくユーモラスな第3楽章を経て白熱の第4楽章に至る。ぼくはこの第2楽章から第4楽章に至る流れが特に好きだ。

演奏は、両横綱のがっぷり四つというのだろうか、ミルシテインとホロヴィッツの2人は火花を散らす競演を繰り広げている。お互い負けじとおのれの力量を存分に発揮している。ミルシテインは随所でヴィブラートを大きくかけ、ホロヴィッツがソリストであるかのような妙技で応戦する。このような演奏は「室内楽」としてはどうかという問題はあると思うが(ぼく自身はあまり好きではありません)、他では聴けない演奏だ。

なお、ぼくの持っているCDは国内盤で(BVCC37333)、ブラームスの二重協奏曲が併録されている。こちらはミルシテイン、ピアティゴルスキー、ライナーという豪華競演で、これも大変な名演だと思う。

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