カラヤン指揮、チャイコフスキー「交響曲第4番」

今日は、まだ11月なのに真冬のように寒い一日だった。チャイコフスキーの交響曲第4番を聴いてみた。演奏は、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団である。録音は1976年12月、DGへの録音である。カラヤンはこの曲を6回録音しており、今日聴いたのはその中の5回目のものだけれど、最後の84年録音はウィーン・フィルを指揮したものだから、ベルリン・フィルとを指揮したものとしては最後の録音だということになる。
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曲は4楽章編成を取っている。第1楽章は金管楽器が高らかに始まる。しかし主題は哀愁に満ちた悲劇的なものである。途中で穏やかな個所もあるが、全体として陰鬱な気分に満ちている。
第2楽章は、オーボエの奏でる憂愁・寂寥感に満ちた印象的な主旋律によって開始される。ぼくはこの楽章を聴くと、たとえばドストエフスキーの「死の家の記録」で描かれたシベリアの荒涼とした風景(ぼく自身は、シベリアはおろかロシアに行ったことがないのだけれど)を頭の中に思い描く。全くの余談になってしまうけれど、「死の家の記録」での収容所の描写や囚人たちの人物像の造形はすごいものがある。ぼくはこの小説を、はじめて読んでから20年以上になるが、今でも時々読み返している。
第3楽章は全章ピッチカートで演奏される。第4楽章は元気よく始まるが、途中で第1楽章の悲劇的なメロディも奏でられ、最後はオーケストラがフル回転して豪快に終わる。

カラヤンの演奏は、ぼくには不満が残った。カラヤンが好きな方には申し訳ないが、曲よりもカラヤンとベルリン・フィルを聴いているような気持ちになる。オーケストラの実力はわかるものの、繊細さに欠け、心をこめて演奏してほしい個所も弾き飛ばされているような感を受ける。カラヤンにしては出来の悪い録音だと思う。ぼくは聴いたことがないのではっきりとしたことは言えないが、カラヤンのこの曲の録音は、4回目以前か最後のウィーン・フィルを振ったものの方が良い演奏なのではないだろうか。

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