「リヒテル・プレイズ・チャイコフスキー」

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この記事のタイトルには「リヒテル・プレイズ・チャイコフスキー」と書いたけれど、1997年にビクターエンタテインメントから発売された「リヒテルの詩情」というシリーズの1枚で、国内盤である(VICC-60004)。「夜想曲 OP10-1」「ワルツ OP7」などチャイコフスキーのピアノ小品が14曲収められている。一番長い曲で約8分30秒、一番短い曲で約2分と、文字通り小品ばかりだ。どれもチャイコフスキーらしい美しいメロディに溢れている。耳に優しく、心をなごませられる曲ばかりである。聴いてみて、冬の夜に、熱燗か何か、身体を温める酒を飲みながら耳を傾けるのにふさわしい曲だと思った。

ところで、スヴャトスラフ・リヒテルは、ぼくにとって好きでも嫌いでもないピアニストだ。1970年代までのリヒテルは、あのバッハ「平均律クラヴィーア曲集」をはじめすばらしい録音が多かったと思うけれど、80年頃からは疑問に感じることもあった。今日聴いた録音は1983年4月のものだから、リヒテル(1915年3月20日生まれ)が68歳の時のものである。もう老境と言ってもよい頃の録音だということになる。既に名声を確立した老巨匠が、母国の大作曲家のピアノ小品を慈しみながら奏でる。それはもう一幅の絵になっている。そんなことを考えながら聴いてみるのも、また一興だと思う。

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