タートライSQのハイドンの弦楽四重奏曲作品77

3月1日「勝手にハイドンの日」」について
今日3月1日はgarjyuさんとmiwaplanさんの共同企画「勝手にハイドンの日」です。ぼくはこれを機に愛して止まない弦楽四重奏曲作品77の2曲を聴いてみました。演奏はタートライSQで、録音は1980年代後半と思われます。

ハイドンの弦楽四重奏曲作品76の6曲は「皇帝」「五度」など人気曲が含まれているせいか有名で、録音も多数存在します。しかしこれに続く作品77の2曲は、なぜかあまりスポットが当たらないように思います。ぼくはこの2曲を、作品76と並ぶ、あるいはそれ以上の名曲だと思うのですか…。
作品77の1は、第1楽章は行進曲風に始まりますが、晴朗で穏やかです。第2楽章がアダージョで、しばしば短調に転調します。何か深いものが垣間見られるようです。第3楽章はハイドンらしく朗らかで、第4楽章はハイドンらしく活気があります。
作品77の2は、ハイドンの完成した弦楽四重奏曲としては最後の曲ですが、ぼくの大好きな曲です。ぼくはハイドンの作品をすべて聴いたわけではありませんが、交響曲なども含めハイドンの一番好きな曲はと問われればこの曲を挙げるでしょう。まず第1楽章が大好きです。晴朗ながらも起伏も感じられます。短くて滑らかなメヌエット楽章を経て、変奏曲の形式を取る第3楽章が素晴らしいと思います。波にたゆたう船に乗っているかのようで、神韻飄々たると言ったら言い過ぎでしょうか。ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の世界を先取りしているような感があります。第4楽章は一転して活発に終わります。

ハイドンは膨大な数の弦楽四重奏曲を作曲しており、「交響曲の父」であるとともに「弦楽四重奏曲の父」とも呼ばれます。ぼくもまだその全部を聴いてはいません。また後年の作品が若い時代の作品よりすぐれているとは言い切れないように思います。これまで聞いたことのなかったハイドンの弦楽四重奏曲を、本の頁をめくるように一つ一つ聴いていき、「こんな良い曲があったんだ」と新たな発見をする…。ぼくのこれからの人生の楽しみの1つです。

なおハンガリーの名門タートライSQの演奏は、今一つ冴えがないような気がしますが、まず満足することができるものです。

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この記事へのコメント

2007年03月01日 23:58
こんにちは。御参加、ありがとうございます。
ハイドンは、室内楽曲もたくさんありますよね。今回はご紹介ありがとうございました。
ちなみに私は、《騎士》というタイトルの曲が大好きだったりします。
次回は3月15日に「ピアノ協奏曲」がテーマです。ご縁がありましたら、また、どうぞ!
ダンベルドア
2007年03月02日 00:18
こんばんは。
交響曲は全集を順番に聞いていて、その多彩さに驚いていますが、弦楽四重奏も有名な物しか聴いたことが無いので、お勧めのものも含めてこれから聴いてみたいと思っています。
2007年03月02日 00:50
アルトゥールさん、こんばんは! ご無沙汰いたしております。
過日の日記を拝読し、この日はきっと弦楽四重奏曲をエントリーされるのではと思っておりました。(難儀が解決されたとのこと、ほっとしております。)
私はハイドンの曲をあまり知りませんが、数から言えば交響曲よりも弦楽四重奏曲により魅力を感じております。(それでも20曲に満ちませんけれども。)
今回は大好きなイタリア四重奏団の作品33-3を取り上げましたが、最近はウルブリヒ・カルテット(ドレスデン・シュタツカーペレのメンバーによる弦楽四重奏団)による作品20を愛聴しています。
仰るようにハイドンの膨大な弦楽四重奏曲をゆっくりひとつひとつ聞いていくことは、とても愉しいですね!
私はまだ作品77を聞いたことがありませんので、次はこれに手を出してみようと思います。
失礼ながら、TBさせていただきますm(_ _)m
2007年03月02日 21:55
たくさんのコメント有難うございました。

miwaplanさん
「騎士」はケラーSQの実演を聞いたことがあります。
ハイドンの弦楽四重奏曲は、仇名付きのものも結構あり
ますよね。他に「鳥」「剃刀」など。

ダンベルドアさん
交響曲は私は半分も聞いたことがありませんが、確かに
初期から中々良い曲があるように思います。お勧めの
Brilliantのフィッシャーの全集は欲しいですが、未聴
のCDが増えるのが怖くて…。でもいつかは買おうと
思います。

2007年03月02日 22:03
Niklaus Vogelさん
実はハイドンの作品33は拙ブログでも取り上げた
ことがあるのですが、アクセスが非常に少なく苦笑
したことがあります。イタリアSQが作品33を録
音していたとは知りませんでした。イタリアSQは
独特の魅力がある団体だったように思いますが、日
本で人気が出なかったですね。太陽の国イタリアに
は渋い弦楽四重奏は似合わないという偏見があった
のではないでしょうか。
ウルブリヒの作品20は、最近クレストシリーズで
復活した時に買いました。演奏が良いのに驚かされ
ました。
2007年03月22日 17:23
 いまさら、で恐縮ですが、聴いてみたので、とりあえずご報告まで。

 この曲、ほんとにすてきですね!ちょっと、驚いてしまいました。
 先日モーツァルトのカルテットを集中して聴いてみたのですが、文句無しに美しいのだけれど、何か気負い過ぎているような感じがして、ひっかかるものもありました。
 それでこの記事を思い出して、図書館にあったアマデウスSQのCDを聞いたのですが、もうびっくり。
 なんて爽快な曲なんでしょう。
 モーツトァルト以上に、明るく、のびやかなのでは。
 まるで、雲ひとつ無い青空のような音楽です。

 このような曲が、それほど知られていないとは、どういうことでしょう。
 ハイドンのカルテットや交響曲は、数も多いですし、何だかカンタータと同じで、とても他人事とは思えない・・・・。(笑)

 カルテットや交響曲に限って言えば、今のところ、モーツトァルトよりハイドンの方が、どうも楽しめるようです。
 今後、過去の記事等を参考にさせていただき、こつこつと聴き進めてきたいと思います。これも、楽しみ。
2007年03月22日 19:01
Noraさん、いつもコメント有難うございます。
また拙記事に共鳴してくださり、誠に有難うございます。

ハイドンのカルテットや交響曲は数が多いですが、
凡作と思われるような作品は極めて少なく、大バッハの
カンタータと同様、宝の山だと思います。またモーツァ
ルトのカルテットや交響曲は初期作品の質が落ちるよう
に思うのですが、ハイドンだとそのようなことはなく、
後期の作品が初期よりもすぐれているとはいえないと思
います。ハイドンのこれまで知らないでいたカルテット
や交響曲を1曲ずつ聞いていき新たな発見をする…。こ
れからの楽しみだと思います。
黒猫
2009年02月11日 03:53
作品77-2のタートライの演奏は優れていると思いますよ。
この四重奏団は、ハイドンの晩年のものほど冴えが感じられます。
ただ、音を綺麗に円やかに仕上げるということをしないため、ぎしぎしした、ノミ跡がそのままの木彫りのような聴き心地なので評価が分かれてしまいがちです。
通常「ユーモラス」と受け取られている第三楽章で、強弱の対比を心持ち抑え、アンダンテをゆっくり目にすることによって、この音楽に潜んだ深遠さ、ハイドンがたどり着いた幽玄の境地とでもいったものを充分に引き出しています。
これはタートライだけです。
2009年02月11日 17:03
黒猫さん、はじめました。
コメントを頂き有難うございます。
タートライのハイドン・シリーズ、ぼくも好きです。
「今一つ冴えがない」と書いてしまったのは申し訳なかったですが、
昨今の古楽器カルテットとは一線を画した演奏だと思いますが、
自分が作品77-2の第3楽章の深遠さに気付くことができたのは、
タートライのおかげだと思います。
黒猫
2009年03月02日 01:29
こちらこそ、文章の一部だけ切り取って勝手に解釈してしまったようで大変失礼いたしました。
他の団体は、この楽章のユーモラスな部分は表現するのだけど、深遠さには気がつかないみたいです。
2009年03月03日 14:34
黒猫さん
再度のコメント有り難うございます。
この楽章は本当に深遠ですね。
仰るように、深遠さが感じられない演奏をする団体が多いと思います。
クイケンSQもそうで、がっかりしたのを覚えています。

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