吉見俊哉『親米と反米』(岩波書店)

吉見俊哉『親米と反米』(岩波書店=岩波新書)という本を読み終えた。本年4月20日に出版されたばかりの本である。著者の吉見氏は奥書きによると、1957年生まれ、東京大学大学院情報学環教授とのこと。ぼくのおぼろげな記憶では、同氏は「カルチュラル・スタディーズ」(従来的な縦割りの学問にとらわれず、学問横断的な知の構築をめざす研究をいうものとぼくは理解している)の権威だったのではないだろうか。なかなか読みやすい内容で、短時間で読み終えることができた。

本書は、「親米と反米」とはいっても国家政策について述べられているものではなく、明治維新前から現在に至るまで、日本の国民感情において米国がどのようなどのような存在であったのか、主に社会風俗に焦点を当てて振り返るものである。第二次世界大戦前までには、アメリカは日本人にとって、「自由」と「モダニティ」の象徴であった。戦後アメリカは、日本人の前に占領国として姿を現すわけだけれど、天皇制との「抱擁」によって日本人に受容され、その後も基地文化の発生や「アメリカン・ウェイ・オブ・ライフ」への憧れによって、日本人は概ね親米的であり続けた、という。戦後の反米的立場は、共産党や反基地闘争に止まり、いつの時代も主流とはなりえなかった。
この本で述べられている、六本木、原宿、銀座などが終戦後は米軍の関連施設の存在した場所で、それがやがては流行の先端地になった経緯などは、ぼくが漠然としてしか知らなかった点で、興味深かった。

今年のゴールデンウイークは今日5月6日を除き好天気に恵まれたわけだけれど、我が家では息子(小6)が5月3~5日の3日間、塾の特訓(?)で朝から夕方まで塾に缶詰め状態だった。妻とぼくは昼間出かけてもよかったのだけれど、それでは息子に申し訳ないという気持ちから、1日だけ新宿へ妻の買い物に付き合って行っただけに止まった。その分、家で読書と少しの仕事をして過ごした。
こういうゴールデン・ウイークはたぶん今年だけだろう。来年のGWには、中学1年生になっている息子と3人でどこかの行楽地にでも出かけたいものだ。

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  • 「親米と反米」を読む

    Excerpt: 吉見俊哉の「親米と反米」(副題・戦後日本の政治的無意識・岩波新書)を読みました。戦前・戦中を含む長い日米関係の歴史を踏まえて、私たちの無意識にも浸透している「内なるアメリカ」に改めて気づかせてくれる本.. Weblog: 志村建世のブログ racked: 2007-05-27 16:40