アンチェルのヤナーチェク「シンフォニエッタ」

今日も小春日和の好天気でした。今日はヤナーチェクの「シンフォニエッタ」を聴きました。演奏はカレル・アンチェル指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団です。1961年1月9~11日、Supraphonへの録音です。

ヤナーチェクのシンフォニエッタという曲は、5楽章編成で、各楽章に標題は付けられていません。当初は各楽章に順に、ファンファーレ、城、王妃の僧院、街頭、市役所という標題が付けられていたのですが、出版に当たって削られたとのことです(ライナーノート(斉藤弘美)による)。
それはさておき、この曲はたいへん面白く、楽しい曲です。ヤナーチェクという作曲家は、チェコの先輩スメタナやドヴォルザークに比べて、より民族色が強く、土俗臭といってもよいくらいローカル色の強い人です。悪く言うとスメタナやドヴォルザークに比べて洗練度が足りないということになりますが、ぼく個人は最近、その独特で個性的な作風に魅せられつつあります。

「シンフォニエッタ」はヤナーチェクのオーケストラ分野の代表作とされていますが、全曲にわたり驚きとユーモアが満ち溢れています。他の作曲家では考えられないようなメロディも多々あります。今日アンチェルとチェコ・フィルの演奏で聴いてみて、たいへん楽しむことができました。

アンチェルとチェコ・フィルの演奏は、明確でしっかりしたものです。チェコ・フィルは、後年のヴァーツラフ・ノイマン時代は平凡な感じがしてぼくはあまり好きになれないのですが(ただし少なくとも1970年代、80年代はノイマン/チェコ・フィルのコンビは定評がありました。ぼくの耳がおかしいのかもしれません)、50年代、60年代のアンチェル時代は、悪い意味でのローカル色に染まることなく、精緻なアンサンブルと明確なサウンドを持った第1級のオーケストラだったと感じられます。
「シンフォニエッタ」は特に管楽器に活躍する曲ですが、この録音での管楽器奏者はまず立派な演奏だと思います。

ここからは話がそれます。ぼくはクラシックを聴き始めてちょうど30年くらいになりますが、クラシックの分野ではどういうわけか、聞いても聞いても良い曲だと感じる曲がなくなることがありません。これまで聴いたことのなかった曲の中に良い曲を発見することもあれば、これまであまり魅力を感じなかった曲に新たな魅力を見出すこともあります。

ヤナーチェクは、ぼくが近年魅力を感じ始めた作曲家です。最近までは2曲の弦楽四重奏曲以外はあまり聞いたことがなかったのですが、オーケストラやピアノ曲にもなかなか面白い曲があるのに気が付きました。また「イエヌーファ」などオペラに秀逸な曲があるような話も聞きます。このヤナーチェクのような未知の作曲家の作品に出会っていくのは今後の人生の楽しみの1つだと思っているのです。

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この記事へのコメント

2008年11月08日 09:23
アルトゥールさん、こんにちは。

私もヤナーチェクはこれまでほとんど聴いてきませんでした。しかし元々ボヘミア音楽が好きなので最近は少しづつ聴くようにしています。
弦楽四重奏以外だと「グラゴルミサ」が好きです。ミサ曲というのは名ばかりで、もの凄い曲です。あとオペラでは「利口な子狐の物語」だけは30年前に実演を観てLPも購入したほどに好きな曲です。他のオペラは遅ればせながらこれからです。
2008年11月08日 10:33
ハルくんさん
いつもコメントを頂き有難うございます。
ヤナーチェクの「グラゴルミサ」、私はクレスト1000シ
リーズのマッケラス盤を持っています。買ってはみたも
のの、これまであまり聴いていなかったので、近々聴い
てみようと思います。
オペラも、ユニバーサルがDECCAのマッケラスの国内盤を
再発したみたいですね。これを機に購入したいとは思っ
ているのですが、お金がなくて(笑)。
でも「利口な狐の物語」だけでも買っておこうと思います。

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