伊坂幸太郎『砂漠』(新潮文庫)

伊坂幸太郎『砂漠』(新潮文庫)という本を読み終えた。

あらすじは、仙台が舞台になっている。仙台にある国立大学(もちろん東北大学)に通う学生、東堂、西嶋、南、北村(語り手)、鳥井の男子3人、女子2人の友人たちの物語である。
5人は麻雀をしたり、ボーリングをしたり、アルバイトをしたりの日常生活を送っているうち、恋愛に陥ったり、事件に巻き込まれたりする。そんな日常を送っているうちに、それぞれの内面が少しずつ変化していく。

このように書くと、あまりにも平凡で陳腐な設定のように見える。
だが、これまで数多くの作家に書かれてきたであろう陳腐な設定の中にこそ、それぞれの作家の個性とか力量が最もよく現れるのではないだろうか。

そのような意味で、本書『砂漠』は作者・伊坂さんの個性・力量をよく味わえることのできる作品だ。
上記の5人の主要な登場人物の造形(特に西嶋という男子学生)が面白いし、ストーリーの展開が小気味よい。
文体や登場人物の会話は、軽妙洒脱で、とてもお洒落だ。後味もたいへん良い。
現代の青春小説としては、出色の出来なのではないだろうか。

ぼくが伊坂さんの小説を読むのは『グラスホッパー』『ラッシュライフ』に続き3作目だが、この中ではこの『砂漠』がいちばん好きだ。

なおこの小説には、最後に伊坂さんらしい仕掛けが設定してある。
伊坂さんの遊び心の現われだろうが、作品をいっそう個性的なものにしている。





砂漠 (新潮文庫)
新潮社
伊坂 幸太郎

ユーザレビュー:
最高に盛りだくさんな ...
少々ネタばれあります ...
ばんばんいこう井坂作 ...

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