門倉貴史『中国経済の正体』(講談社現代新書)

門倉貴史『中国経済の正体』(講談社=講談社現代新書)という本を読み終えた。著者の門倉氏は1971年神奈川県生まれ、2005年にBRICS経済研究所を設立し、現在、同研究所の代表を務めているとのことである。本書は本年2010年4月20日の刊である。

現在、尖閣諸島での中国漁船捕獲事件以来、日中関係の悪化が伝えられている。そして、日本国内で中国の横暴さや管政権の外交力の無さに対する批判が高まる一方、中国国内でも反日デモが続発しているという。

だが、こうした政治面での日中関係の悪化と裏腹に、経済面で日本は、中国なしに成り立たなくなっている。日本だけではなくアメリカやヨーロッパ諸国で需要が冷え込む中、こうした先進国の頼みはもっぱら中国をはじめとする新興国の需要しかないからだ。
先進国経済の新興国頼みという構図は、一昨年の金融危機をきっかけに明らかになったが、そのような構図は金融危機以前から傾向として存在したし、今後も、新興国需要に代わる大きな需要が存在しない以上(「環境需要」は現時点では規模的にまだ小さい)、続いていくと考えるしかない。

本書『中国経済の正体』は、新興国の筆頭である中国の経済の現時点について、手っ取り早く新書1冊で把握することのできる好著だと思う。
コスト・パフォーマンスという点でまことにすぐれている。

まず統計数字について、1つ1つ丁寧に挙げてあるのがいい。
またマクロ経済だけでなく、環境問題、人口問題、中国政府の公表する経済統計の信用性、地下経済など、さまざまなトピックが扱われている。
たとえば、中国の名目GDP比で13.1%も存在するという地下経済(日本の地下経済は名目GDP比で4.9%だという)の問題(売春ビジネスなど)は、ぼくは、本書で初めて知ったもので、興味深かった。

中国は、順調に経済発展を続けているものの、その軍事力の拡大が周囲の諸国に不安を与えているし、内部にも民主化の問題や格差問題、環境破壊など、さまざまな問題が山積している。
尖閣諸島問題のような表面的に現れた事件にとらわれることなく、感情的になることなく、冷静に現実的に、中国の全体像を見つめる目が不可欠だと言える。

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NHKのお天気アナ、半井小絵 竹野内豊と結婚か!?
2011年02月19日 17:08
NHKのお天気アナ、半井小絵 竹野内豊と結婚か!?
 NHK「ニュース7」(後7・00)に出演する気象予報士の半井小絵(なからい・さえ)さん(38)と、メジャーリーグのテキサス・レンジャーズ所属の建山義紀投手(35)の不倫疑惑を9日発売の「週刊文春」が報じている。


http://aiehute.blog.so-net.ne.jp/

このところNHK「ニュース7」が好調の半井小絵さんですが、
実は私生活でも絶好調のようで、最近ドラマや映画で再ブレイク中の竹野内豊と結婚間近とネットでもっぱら言われていますよね。


http://aiehute.blog.so-net.ne.jp/

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  • ビジネスライクな内容:中国経済の正体

    Excerpt: 中国経済の正体 (講談社現代新書)作者: 門倉 貴史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/04/16メディア: 新書 筆者の主張は一番最後に書かれている様に、米国との同盟を強化して中国の.. Weblog: 本読みの記録 racked: 2013-01-19 23:06