ヤナーチェク四重奏団のショスタコーヴィチ「ピアノ五重奏曲」

今日の東京は午前中雨でしたが、午後雨は上がり曇り空に変わりました。
今日はショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲を鑑賞しました。演奏はヤナーチェク四重奏団とエヴァ・ベルナートヴァー(p)です。1960年6月15~17日のSupraphonへの録音です。

ショスタコーヴィチの全作品の中でその中心をなすのは、言うまでもなく、15曲の交響曲と、同じ15曲作曲された弦楽四重奏曲です。しかし、交響曲・弦楽四重奏曲以外にも傑作は多いのではないでしょうか。
具体的には協奏曲や、弦楽四重奏曲以外の室内楽曲です。

今日聴いたピアノ五重奏曲も傑作だと思います。
曲の編成は、
 第1楽章 前奏曲
 第2楽章 フーガ
 第3楽章 スケルツォ
 第4楽章 間奏曲
 第5楽章 フィナーレ
となっています。
スケルツォとフィナーレの間に間奏曲があり、そのため急・緩・急・緩・急の5楽章と、通常よりも1楽章多い編成となっています。

これらの楽章の中では、急速楽章の間にはさまれた2つの緩徐楽章がすばらしいと思います。
ショスタコーヴィチらしい悲哀感と深刻さに満ち満ちた第2楽章、叙情的な美しさを見せながらどこかに暗い影を宿した第4楽章、いずれも深遠な内容を持っていると思います。
またこれら偶数2楽章を取り囲む奇数楽章も、ショスタコーヴィチらしい活気とシニシズムにあふれ、聴いていて充実した作品であるのが分かります。

ヤナーチェク四重奏団は現在も存在する団体ですが、本録音は第1vnがイジー・トラヴニチェクだった初代メンバーによるものです。
ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲というと、リヒテルがボロディン四重奏団と共演したものが有名で、実際その録音は名演だと思います。
リヒテル/ボロディン四重奏団盤が重々しく、スケールの大きい重厚な演奏だったのに対し、ヤナーチェク四重奏団がしばしば共演したベルナートヴァーと録音した本演奏は、もう少し肩の力が抜けた、室内楽らしいサイズの演奏をしています。そしてチェコの演奏家らしい民族色をあちこちで聴くことができます。

なおヤナーチェク四重奏団は、第1vnだったトラヴニチェクの退団後、低迷が伝えられていましたが、現在のメンバーは非常によいアンサンブルを形成しています。完全に復活したと思います。本年9月にも来日公演がありましたが、ぼくは所用で行くことができず、非常に残念な思いをしました。

なお本録音は日本コロムビアがまだ昭和の時代に発売したもので、フランクのピアノ五重奏曲とのカップリングです。廃盤になって久しい録音ですが、ぼくは過日DISC UNIONで未開封も同然の状態で売られているのを見つけ、驚喜のうちに購入したのです。
Supraphon/DENONには、このように昔の名録音で現在は入手困難なものが多数存在するように思います(たとえばヴラフ四重奏団の一連の録音など)。メーカーにはそれらの発掘に努めてほしいと思います。

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