消費増税の問題点

昨日6月20日、民自公の三党間で消費増税について合意がなされた。
民主党内の小沢一郎元代表のグループや、みんなの党、共産党、社民党などは、消費税増税に反対するとみられるが、三党合意の成立により、消費税増税を2014年4月に8%、2015年に10%に引き上げる法案が今国会中に採決されることは確実な情勢になった。

ところで、ぼくは、この消費税増税はとんでもない話だと思っている。

その理由は、2014年というと、わずか2年後である。現状はたいへん不景気だが、たった2年で消費増税が可能なほど景気が回復するとは思えないからだ。

しかも(メディアはあまり大きく報じていないのかもしれないが)安住淳財務大臣は、景気が現状のような状態でも消費税増税が可能だという認識を示している。現状はまだデフレ状態のままだから、2014年にデフレ状態のままでも消費税増税が可能だということになる。

しかしデフレ状態で増税するなど、とんでもない話だ。
経済学のイロハを無視した話である、
そんなことをしたら、ただでさえ弱い需要がさらに冷え込み、企業倒産は激増し、日本経済は不況のどん底に落ち込み、かえって税収は減少してしまうだろう。すなわち、財政赤字が今よりさらに深刻になるということだ。

野田政権は、2014年までに景気が回復すると見ているのかもしれない。
しかし、かりに今後景気が回復に向かったとしても、せっかく回復し始めた景気が増税により腰折れとなる危険は大いに考えられる。
その上、2015年に消費税が10%に引き上げられ、ダブルパンチになるかもしれない。

さらに野田政権には成長政策というものが一切見られない。すなわち景気回復のためどのような道筋を描いているのか、全く見えてこない。
しているの2014年に増税が可能になるためには、相当思いきった成長政策が必要なはずだが、同政権にはそのような政策は見られない。
ユーロ危機が克服されれば自律回復するとでも思っているのだろうか。
そうだとしたら、現状認識は甘いとしか言いようがない。

ぼくも増税自体の必要性を否定するつもりはない。
破綻したも同然の年金制度や、少子高齢化社会を迎えますます必要になる社会保障のことを考えると、将来的には消費税増税は必要になることは間違いない。

だが現時点で増税するというのは、全くの時期尚早だ。
今回の三党合意は、数年後、日本経済の破たんを招く結果に終わるだろう。


追記 

本日6月22日付各紙朝刊は、民主党内の小沢一郎氏のグループ50人以上が消費税増税に抗議して、集団で離党し、新党を結成する意向である旨を伝えた。
そうすると民主党は、衆議院で過半数割れを起こすから、今後は、自民、公明の3党と協議、妥協して、社会保障制度の改革はもとより、エネルギー政策、被災地の復興、TPP参加の是非といった重要案件に取り組んでいくことになるだろう。
ひょっとしたら、3党による大連立が成立するかもしれない。

現在の衆議院の小選挙区制は、日本で2大政党制が成立することを目標にしたものだと言われる。
しかし、ここにおいて、2大政党制は夢と消えたと言えよう。



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