ズヴェーデン/ニューヨーク・フィル、ユジャ・ワン(P)の演奏会(3月13日)

昨日3月13日、東京・赤坂のサントリーホールで、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックとユジャ・ワン(ピアノ)の演奏会を聴きました。
プログラムは次の通りでした。

ブラームス「ピアノ協奏曲第1番」
(中休み)
ストラヴィンスキー「春の祭典」

管理人にとって、ニューヨーク・フィルもズヴェーデンもユジャ・ワンも、生で聴くのは初めてでした。

今回の演奏会に行ったのは、ユジャ・ワン目当てというミーハーな理由が大きいです。
しかしそれだけではありません。管理人はこれまで、海外オーケストラのコンサートにあまり行ったことがありませんでした。記憶にあるのは、ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスに2回行ったほか、スダーン指揮ザルツブルク・モーツァルティウム管、スクロヴァチェフスキ指揮ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィル、コープマン指揮アムステルダム・バロック管くらいで、古楽器オーケストラの割合が多いです。理由は、海外のビッグ・オーケストラはチケット代が高すぎ、割に合わないように思っていたからです。
しかし、本ブログ休止中の2016年2月、ダニエル・バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンが来日してブルックナー・チクルスを行った時、交響曲第7盤をサントリーホールで聴いて、大きな感動を受けました。欧米の一流のオーケストラと指揮者はやはり日本のオーケストラとは違う、N響も読響も欧米の一流のオーケストラには及ばないということを実感したのです。欧米の一流オーケストラというものは、チケット代が高くてもそれなりの価値があるものだと思うようになったのです。そして、これから、2年に1回くらいは海外の一流オーケストラを生で聴こうと思うようになったのです。

さて、ブラームスのピアノ協奏曲第1番ですが、ズヴェーデン指揮ニューヨーク・フィルの伴奏がたいへん充実していました。
また協奏曲である以上、ソリストにオーケストラと対等に渡り合うだけの力量・パワーが要求されるわけですが、ユジャ・ワンは持ち前のパワフルな演奏でその要求に十分応えていたと思います。ユジャ・ワンはソリストよりもコンチェリストに向いているのかもしれない、と思ったりしました。またパワー一辺倒なわけでなく、第2楽章の叙情的な弱音部分も上手くコントロールしていたと思います。音も終始澄み切った美音でした。ただ昨日のユジャ・ワンは、彼女の実力からすればあのくらい弾けて当然という感もあり、どこか彼女のトップ・フォームでないような印象を受けました。この点、管理人の耳がおかしいのかもしれませんが…。
なおユジャ・ワンによるアンコールはシューベルト「糸を紡ぐグレートヒェン」のピアノ独奏用編曲版と、メンデルスゾーン「無言歌」からの1曲の計2曲でした。

休憩後のストラヴィンスキー「春の祭典」は、さらに素晴らしい演奏でした。この曲はオーケストラの全てのセクションにフル能力を要求するもので、録音で聴くのと生で聴くのとの差が大きいのでは、と勝手に想像してサントリーホールに行ったわけですが、想像通りでした。管理人はブーレーズ指揮クリーヴランド管弦楽団のソニー盤のCDを持っていますが、この曲のスケールの大きさ、ド迫力と言ってもよい迫力は、やはり生で聴かないと分からないようです。
ニューヨーク・フィルのパワフルでしかも精緻なサウンドは、さすが全米屈指のオーケストラだと実感させてくれるものでした。特に木管・金管の管楽器のセクションが素晴らしく、日本のオーケストラの及ぶところではないようです。演奏の傾向としてはブーレーズの冷徹なスタイルにバーバリズムを加味したもので、バーバリズムを前面に押し出したわけではなく、冷徹さとバーバリズムの中間を目指した演奏という印象を受けました。

またアンコールとして演奏されたワーグナー「ワルキューレ騎行」が、とてつもない迫力で、ニューヨーク・フィルハーモニックの実力を端的に実証したような力演でした。管理人はアンコールを聴いて呆気に取られる思いになりました。

ズヴェーデンは今年2018年ニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に就任したようです。ニューヨーク・フィルハーモニックというと、1960年代のバーンスタイン時代が有名で、その後をブーレーズさらにメータが継承したわけですが、1990年代以降のマズア時代、マゼール時代は今一つ印象が薄いのではないでしょうか。管理人自身、この時代のニューヨーク・フィルの録音を聴いたことはありません。
しかし、昨日のズヴェーデン指揮の演奏を聴く限り、ニューヨーク・フィルの今後は非常に有望と思います。また昨日の演奏を聴いて、このズヴェーデンという指揮者は、今後世界のマエストロとなる素質を持った指揮者だと感じました。

このように昨夜のサントリーホールでのズヴェーデン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックとユジャ・ワンの演奏会は、たいへん感動的なものでした。

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