ロシアW杯の日本

既報の通り、ロシアW杯の日本代表は、決勝トーナメント1回戦で2-3でベルギーに敗れ、敗退した。
今大会の日本代表について、管理人の思うことを書いてみたい。

まず、今大会の日本が非常に幸運だったということだ。
第1に、グループリーグHに入ったのは、ポーランド、セネガル、コロンビア、それに日本だった。この中に優勝経験国はなく、大会前に優勝候補と目されていた国もまた1カ国もない。幸運な組合せだったと言える。
第2に、日本はグループリーグHで1勝1敗1分の勝点4だった。過去のW杯の記録を見てみると分かるが、勝点4ではグループリーグ敗退となってしまう可能性が高い。グループリーグを突破するためには勝点5以上、すなわち1勝2分以上の成績がほしいところだ。勝点4でグループリーグを突破することができたのは幸運と言える。
第3に、言うまでもないことだが、初戦のコロンビア戦で、開始直後に相手がレッドカードを受ける反則を犯し、1点のアドバンテージを得るとともに、試合時間の大半で1人多い状況で戦うことができた。

これだけ幸運が揃うことは珍しい。
今大会の日本は非常に幸運だったと言える。冷静に考えれば、決勝トーナメント進出は運に助けられた面は否めないだろう。

管理人はベルギー戦での善戦にケチをつけるつもりはない。プレミア・リーグのスターをズラリと揃え、準々決勝でブラジルを破ったベルギーに、後半途中まで2-0とリードしたことが、日本のサッカー史上の1頁を飾る出来事であることは間違いない。
だがベルギー戦での善戦は、上記のような幸運の上に築かれたものであることを忘れてはならない。これらの幸運がなかったらベルギーと戦うことができる段階まで進めなかった可能性は高い。ベルギー戦での善戦だけを見て、日本がヨーロッパの一流国と互角に戦えるだけの戦力を有するに至ったと考えるのは、思い上がりというものである。

ただその一方で、現在の日本が、選手のコンディション調整をうまく管理し、適切な戦術を立てることができれば、ヨーロッパの一流国と差がないレベルの潜在能力を有しているのも事実だ。それは、ベルギー戦の善戦だけでなく、コロンビア戦で追いつかれた悪い流れの中で勝ち越し点を挙げたり、規律の取れたアフリカの強国セネガルと引き分けたことからも分かる。
今回の日本代表は平均年齢が28.3歳と高く、現に長年主将を務めてきた長谷部と、プレー・言動の両面で良くも悪くも目立つ存在だった本田は、ベルギー戦後、代表引退を表明した。今後はDF吉田麻也や長友、今大会で活躍した柴崎・大迫らが日本代表の中心として牽引していくことになると思われるが、長谷部らに代わる若手を発掘・育成していくことが、課題となるだろう。

最後に、西野朗監督の采配はお見事だった。
ハリルホジッチ前監督解任の後を受け、柴崎・乾・昌子らハリルホジッチ時代にあまり起用されなかった選手を抜擢したのが見事に的中した。戦術も、伝統的に日本が得意とするポゼッション・サッカー、パス・サッカーを中心に据えるとともに、高い位置でプレスをかけるもので、世界のサッカーの潮流に適合するとともに日本人の特性を活かす合理的なものだった。
管理人は本番直前に親善試合のガーナ戦を見て暗澹たる気持ちになったのを覚えている。しかし、ガーナ、スイス、パラグアイの3試合の親善試合をうまく活用し、できるだけ多くの選手の力量を見極めるとともに、日本人にプレー可能で、かつ世界に通用する戦術を見極めようとした手腕を見事だった。なかなかの策士であるとも感じた。

西野監督は残念なことに代表監督を辞任するようだ。代表選手が世代交代する重要な時期に、後継の若手を見出し育成するとともに、戦術面でも選手の特性に合った戦術を確立することのできるような後任監督を見出すことができるか、今度は日本サッカー協会の手腕が問われることになる。

追記(7/13) ベルギー戦で2-0とリードした時点で、西野監督が守備を固めなかったのは采配ミスと言えよう。具体的には、香川や原口を守備的な選手に交代させて5バックや3ボランチにしたり、低い位置での横パス交換でゲームをスローダウンさせる等だ。過去そして今回のW杯の大試合で、リードを奪った多くのチームが採っているこのような戦法を西野監督が採用しなかったのは不可解と言える。

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