シュワルツコップのヴォルフ「ゲーテ歌曲集」

今日の東京は10月なのに最高気温は30度を超え、真夏のような暑さでした。
今日の1曲は、エリーザベト・シュワルツコップ(ソプラノ)のヴォルフ「ゲーテ歌曲集」です。管理人が今日聴いたのは、1956年4月と1957年6月に録音された14曲で、ジェラルド・ムーアのピアノ伴奏によるものです。CDは旧Seraphimレーベルですが、今だとワーナークラシックスから出ているシュワルツコップのBOXに収録されているのではないでしょうか。

今日聴いた14曲は次の通りです。
1.ミニヨンⅠ、2.ミニヨンⅡ、3.ミニヨンⅢ、4.フィリーネ、5.ミニヨン(君よ知るや南の国)、6.ガニュメート、7.アナクレオンの墓、8.つれない娘、9.心とけた娘、10.花の挨拶、11.お似合い同志、12.うつろわぬ春、13.聖ネポムーク祭前夜、14.エピファニアス(主顕祭)

以上のどの曲がどうのということはないのですが、一貫してヴォルフの天才性を感じます。言葉ひいては詩がたいへん自然かつクリアになるように作曲されており、まるでゲーテの原詩を聞いているような気持ちになります。また元々の詩、言葉が大切に扱われ、効果的に表現されるように作曲されているのを感じます。
ピアノは技巧的に易しいということはないと思いますが、ピアノは自らの旋律を聴かせようとするのではなく、もっぱら歌唱を支える役割を担っているように思います。

ヴォルフ(1860-1903)のゲーテ歌曲(全部で51曲存在するようです)は、メーリケ歌曲、アイヒェンドルフ歌曲に次いで3番目に、1888-89年に作曲家されたもので、ヴォルフの油の乗った時期の作曲だと言えるでしょう。ちなみにこれら3つの歌曲に、ゲーテ歌曲の後に作曲されたスペイン歌曲、イタリア歌曲を加えて、ヴォルフの5大歌曲集と呼ばれています。
管理人は歌曲の分野では、この分野の神様的存在であるシューベルトは別格として、それに次ぐ魅力をブラームスとヴォルフに感じています。もっとも管理人がヴォルフ歌曲の魅力に気が付いたのはほんの数年前のことなのですが…。

シュワルツコップ(1915-2006)の歌唱は、彼女が40代前半の時のもので、有名なカラヤン指揮のR・シュトラウス「ばらの騎士」で元帥夫人を歌った時と同時期のものです。彼女の全盛期と言って良い時期のものです。発声がたいへん美しく、時に息の長い歌唱を聴かせてくれます。また個々の言葉、ひいては詩を大切に心を込めて歌おうとする姿勢が伝わってきます。
ライナーノート(西野茂雄)によると、彼女は「リート歌手としての私の使命は、ヴォルフを歌うことにあるような気がする。」と語っていたとのことですが、言葉に心を込めて歌おうという彼女の姿勢が言葉への扱いを大切にするヴォルフ歌曲に適合するということなのでしょう。いつまでも大切に持っておきたい録音です。

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