ベーム/VPOのベートーヴェン「交響曲第4番」

今日土曜日の東京は晴天の穏やかな1日です。管理人は妻と共に買い物に出かけた以外、自宅で過ごしました。
今日はカール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏するベートーヴェンの交響曲第4番を聴きました。1972年9月のDGへの録音です。

管理人は10年くらい前から、ベートーヴェンの全9曲の交響曲を聴くことはほとんどなくなりました。どの曲も年に1回聴くかどうかという程度です。ベートーヴェンを聴くとしたら室内楽かピアノ・ソナタ、交響曲を聴きたい時はブルックナーかマーラーという状態なのです。

今日ベートーヴェンの交響曲第4番を聴いたのは、先週エントリーしたベーム指揮ウィーン・フィルのブラームスの交響曲第3番に感心したので、同コンビのベートーヴェンをも聴いてみようという気持ちになったのです。

交響曲4番は、「北欧神話の2人の巨人(英雄交響曲と運命交響曲)にはさまれたギリシアの乙女」というシューマンの評言が有名で、昔は優美な曲というイメージが強かったように思います。しかし1980年代前半にカルロス・クライバーの有名な録音が出て以降、そのようなイメージは薄れ、交響曲7番のようなリズミカルでダイナミックな曲だというイメージが強くなったのではないでしょうか。1980年代以降古楽器による斬新でアグレッシブな演奏スタイルまたは古楽器による演奏の影響を受けたスタイルで演奏されることが多くなったことが、そのようなイメージを助長しているように思います。

管理人は若い頃、カルロス・クライバー盤の出る前から、この曲がなぜ「ギリシアの乙女」なのか分からなかった覚えがあります。確かに英雄交響曲のようにスケール雄大でも、運命交響曲のように深刻でもありませんが、リズミカルでカッコいい曲だというように思えたからです。特に事実上のスケルツォである第3楽章と、スポーツカーにでも乗っているような爽快な第4楽章は、若い頃は愛好していました。今ではめったに聴かない曲になってしまいましたが…。

ベーム指揮ウィーン・フィルの演奏ですが、いかにも従来型の伝統的なベートーヴェン演奏です。じっくりとした演奏で、カルロス・クライバー盤や古楽器演奏が登場して以降は、めったに聴くことのできなくなったスタイルです。その意味で、現在では逆に新鮮感があります。
ただ今の若い世代、すなわち古楽器演奏スタイルを当然のものとして受け入れているリスナーにとっては古臭い演奏のように聴こえるのではないかと思ったりします。
本録音で特筆したいのはウィーン・フィルの美しさです。近年のウィーン・フィルは世界トップクラスのオーケストラであっても、独自の個性を失ったような感がありますが、本録音当時の1970年代前半には決して人工美でない、人間的な温もりのある美しさを保持していたということが分かります。
本録音を聴いてみて、ベームの指揮というよりも、オーケストラの音の美しさに耳を傾けるべき演奏なのかもしれない、と思いました。

追記 ベートーヴェン「交響曲第4番」については、以前にフルトヴェングラー盤の記事を書いたことがあります。その時の記事を自己トラックバックしました。

ベートーヴェン:交響曲全集
ユニバーサル ミュージック クラシック
2011-11-30
ベーム(カール)

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • フルトヴェングラーのベートーヴェン「交響曲第4番」

    Excerpt: 今日はウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調作品60を聴いてみた。1952年12月のスタジオ録音である。 Weblog: クラシック音楽のある毎日 racked: 2018-10-30 22:15