アラウのシューベルト「ピアノ・ソナタ第13番」

今日の東京は一日中しとしとと雨が降り続いた1日でした。
今日は、クラウディオ・アラウの演奏するシューベルトのピアノ・ソナタ第13番イ長調D664を聴きました。1981年の旧Philipsへの録音です。

シューベルトのソナタ13番は、歌謡的なメロディーの美しさに溢れた曲です。
第1楽章はなんと心優しい、純粋で、ナイーブで、美しいメロディーなのでしょうか。管理人はこの心優しい旋律を聴くたび、心が和むのを感じます。この楽章は何回聴いても飽きることはありません。
第2楽章は緩徐楽章ですが、どこか夢見るような幻想的な美しさが感じられます。
第3楽章は、活発な楽章ですが、コケティッシュで、ここでも心の優しさが感じられるとともにチャーミングさが感じられます。

本曲は、1819年、シューベルト22歳の時の作品のようです。後年の作品のような、彼岸を思わせたり、人生か世界の深淵が姿を見せるような作風はまだ現れていないのかもしれませんが、心優しく、繊細で、純粋無垢な青年シューベルトの魅力溢れた名曲だと思います。

アラウの演奏は、非常に素晴らしいものです。
まず音の抜群の美しさに魅せられます。どこまでも澄み切った、清純な柔らかい音です。本ブログでたびたび書いていることですが、管理人はアラウが美しくない音を弾いているのを聴いたことがありません。演奏スタイルも、ゆっくりとしたテンポで、じっくりと非常に丁寧に弾かれ、細部へのデリカシーが感じられます。アラウの曲への愛情が伝わってきます。
アラウというピアニストは凡演は極めて少なく、ベートーヴェン、ブラームスはもとより、モーツァルトからシューベルト、ショパンらロマン派、さらにドビュッシーに至るまで名演を聴かせてくれますが、シューベルトとの相性はとりわけ良いように思います。
アラウのシューベルトのピアノ・ソナタ第13番は、管理人にとって、それこそ墓場まで持って行きたいような名曲の名演なのです。

追記 本曲については、過去にブレンデル盤の記事を書いたことがあるので、その時の記事を自己トラックバックします。

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この記事へのコメント

rudolf2006
2018年11月15日 09:44
アルトゥールさま 
お早うございます ご無沙汰しています

このブログを読んで シュベルトの13番 思い出しながら 聴いてみました
アラウのシュベルトを教えてくださったのは アルトゥールさんではなかったかと思います。早くコメントしようと思いながら 遅くなってしまいました

1楽章 本当に美しいですね アラウの指遣い 絶妙ですね
若い頃のシュベルトも 素敵な曲を幾つもいくつも作曲していますね
スゴい先輩たちがすぐ側にいながらも エピゴーネンに堕することなく、自分の世界を作り上げたこと、これもスゴいことだと思います。

クラシックの世界の「今」はほとんど分からないのですが、これまでの演奏家でも まだまだ知らない方も多いですし、聴いていない曲も多いですね
どれだけ聴けるのかと思ったりもしますが、馴染みのある曲ばかり聴いてしまっている毎日です 
ミ(`w´彡) 
2018年11月22日 22:02
rudolf2006様
コメントを頂き、たいへん有り難うございます。
レスが遅れ申し訳ありません。ここ1週間くらい仕事が忙しくブログを開いていなかったのです。
シュベルト確かに晩年だけではないと思います。
このピアノソナタD664もそうですが、歌曲の世界では10代の頃からたいへん魅力的な曲を作っています。
アラウのシュベルトはすごくいいと思います。rudolf2006様が好きになって頂いて本当に嬉しいです。
クラシックの「今」は分からないですね。ピアニストもどういう人が活躍しているのか、分かりません。歳を取ると共に新しい演奏家を発掘しようという意欲はなくなってきます。ただ昔から聞いている人で満足できるのなら、それでいいように思います。
私にとってアラウやブレンデルやルービンシュタインは、そういうピアニストです。

この記事へのトラックバック

  • ブレンデルのシューベルト「ピアノ・ソナタ第13番」

    Excerpt: アルフレッド・ブレンデルの演奏するシューベルトのピアノ・ソナタ第13番イ長調D664を聴いてみた。録音は1982年3月である。シューベルトのピアノ・ソナタ第4番D537が併録されている。 Weblog: クラシック音楽のある毎日 racked: 2018-12-31 11:51