ブレンデルのシューベルト「ピアノ・ソナタ第20番」

今日の東京は冬晴れの1日でした。最近東京では好天気が続いています。
今日は、シューベルトのピアノ・ソナタ第20番イ長調D959を聴きました。アルフレート・ブレンデルの1987年のスタジオ録音です。

管理人はシューベルトのソナタ第20番を相当な名作であると考えています。劇的な第1楽章に始まり、第2楽章は幻想的でメロディが非常に美しく、本曲の白眉でしょう。第3楽章はコケティッシュで美しく、第4楽章は流麗です。第2楽章を本曲の白眉と書きましたが、他の楽章にも聴かせどころにあふれています。しかしどの楽章も、底流にシューベルト晩年の孤独感と悲哀感そして絶望感が流れているのではないでしょうか。
本曲は、 シューベルトの最後のピアノ・ソナタ第21番D960に匹敵するような名曲だと思います。

ブレンデルは同曲を複数回録音していますが、今日聴いた1987年の録音がスタジオ録音としては最後です。この後1999年のライブ録音も存在します。
今日聴いた演奏は、ブレンデルらしく知的にコントロールされ、細部へのデリカシーと流れの良さを兼ね備えています。第3楽章がやや単調で、もう少し面白く弾いた方がよいように思いますが、続く第4楽章の流麗な演奏は見事です。全体としては相当な名演だと思います。

管理人はベートーヴェンとシューベルト、それにリストのピアノ曲は、ブレンデルの演奏で聴くのを最も好んでいます。もちろん常にブレンデルが最高と言うつもりはなく、ベートーヴェンやシューベルトの個々の曲についてはブレンデル以上の名演を聴かせてくれるピアニストはいると思いますが、ブレンデルの演奏は常に知的に構想されているので当たり外れが少なく、安心して聴くことができます。また旧PHILIPSの清澄で柔らかな録音も大きな魅力です。

ここで脱線しますが、管理人は現在、クラシック鑑賞の中心をブルックナーの交響曲、ハイドンの弦楽四重奏曲、シューベルトのピアノ曲と歌曲の4つに置いています。
本ブログを開設した2006年の頃なら、ブルックナーの交響曲、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲とピアノ・ソナタの3つがクラシック鑑賞の中心だったと思います。
その後10数年が経過し、今ではベートーヴェンよりもハイドンやシューベルトに心を惹かれるようになりました。これがクラシック鑑賞歴40年の管理人の今の心境なのです。

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