ウィーン・フィル木管グループのモーツァルト「セレナード第10番『グラン・パルティータ』」

今日の東京は朝に雪が降り、雪は午前中に止んだものの、その後も日が差すことはなく、1日中たいへん寒い1日でした。今年一番の冷え込みだったのではないでしょうか。

今日はモーツァルトもセレナード第10番変ロ長調K361「グラン・パルティータ」を聴きました。13挺の管楽器で演奏されることから「13管楽器のためのセレナード」と呼ばれることもある曲です。
演奏はウィーン・フィルハーモニー木管グループです。1953年のWestminsterレーベルへの録音です。

この曲は管理人の愛して止まない曲です。モーツァルトの全ての作品の中で最も好きなのがこの曲だろうと思います。
クラシック・ファンの中で、自分が死ぬ時どんな曲を聴きながら死にたいか、という問題があります。フォーレの「レクイエム」を挙げるファンが多いという話を聞いたことがあります。管理人の尊敬する現在83歳のある方はは、ブルックナーの交響曲第8番の第3楽章「アダージョ」だと仰っていました。
管理人なら、本曲を挙げます。それくらい本曲が大好きなのです。

本曲は全部で7楽章構成という長大な構成を取っています。最も有名なのはアダージョの第3楽章ではないかと思います。同楽章のオーボエが息長く歌い継がれ、その後でクラリネットとホルンの織りなす個所はまさに絶美です。優雅で上品で、神韻飄々としています。
しかしそれ以外の6つの楽章も、素晴らしい出来です。管理人は第6楽章の変奏曲が第3楽章と同じくらい好んでいます。息長く、のびのびとして、ほのぼのとして飄々としています。
またモルト・アレグロの両端楽章も、活発で、ユーモアが感じられて、聴いていて楽しい楽章です。これら以外の楽章も非のつけようがない美しさです。

今日聴いたのは、クラリネットのレオポルド・ウラッハやファゴットのカール・エールベルガーら、古き良き時代のウィーン・フィルの名手たちによる共演です。テンポは、冒頭が意外なほどゆっくりしていますが、それ以外は妥当だと感じます。
管理人が40年くらい前、この曲を初めて聴いた時の演奏は、カール・ベーム指揮ベルリン・フィル管楽アンサンブルだったと思います。
今日聴いたウィーン・フィルハーモニー木管グループによる演奏は、ベーム盤など指揮者を立てての演奏と比べて引き締まった演奏ではありません。各奏者がのびのびと、言葉は悪いですがやりたいようにやっている感があります。ただ古き良き時代のウィーンの風情が感じられて、これはこれで名演だと思います。

本曲の録音は、1990年代以降は古楽器による演奏が主流のようです。国内盤はアーノンクールやブリュッヘンが指揮したものくらいのようですが、HMVのサイトなどを見てみると、海外盤には、古楽器団体と思われる管理人の知らない団体による演奏が意外なほど多く存在しているのが分かります。古楽器による演奏は技術面でも表現という面でも年々進化している感があり、これらの管理人にとって未知の団体による録音の中には宝物が埋もれているのではないかと思います。こういった宝を発掘していくのは、管理人の今後の人生の楽しみの一つです。

ウィーン・フィルハーモニー木管グループやベーム指揮の現代楽器による従来型の演奏を楽しめる一方で、最新の演奏をも楽しむことができる…。本当に便利な時代になったものです。

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この記事へのコメント

rudolf2006
2019年02月10日 17:25
アルトゥールさま こんにちは

お久しぶりです
モツアルトの「13管楽器」のセレナーデ、「ポストホルン」と共に 好きですね
私はアメリカ、イギリス、フランスのオケが好きなので、そういう演奏を聴くことが多いです、あのアンセルメの録音もありますよ 

ただ ヴィーンのこの時代の演奏は何とも言えずチャーミングが音がしていて 好きですね オーボエなどは 今ではもう聴けなくなった音がしていますね 
ベームのセレナーデ集は持っています。この頃までは良かったような… 爆

最近聴いたロスバウトの演奏は素晴らしかったですよ

ミ(`w´彡)
2019年02月11日 14:53
rudolf2006様
コメントを頂き、有り難うございます。
私もこの時代のウィーンの演奏が好きです。
愚痴になりますが、その後、特に1980年頃からウィーン・フィルがウィーン・フィルでなくなったように思います。この没個性化・画一化の問題は、ウィーン・フィルだけではありませんが…。
アンセルメ、ロスバウト、懐かしい名前です。アンセルメの方は志鳥栄八郎先生がよく推しておられたのを覚えています。
私自身、最近の演奏はレベルが上がっているのだろうと思いながら、ついつい古い演奏を聴いてしまうことが多いです。

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