ラサール四重奏団のメンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第1、2番」

今日の東京は夏が近いことを思わせるような好天気でした。5月は今日のようにまだそれほど暑くない爽快な日が多く、管理人は1年のうちで5月が最も好きな季節でいます。

今日はラサール弦楽四重奏団の演奏するメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第1番変ホ長調作品12と第2番イ短調作品13を聴きました。1969年3、12月のDGへの録音です。
ブログ仲間の方にメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲を最近取り上げておられた方がいたので、管理人も聴いてみたのです。

ライナーノート(吉成順)によると、メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲の第1番と第2番の実際の作曲順は逆のようです。すなわち、第2番の方が早く、作曲者18歳の時の作で、第1番は20歳の時の作のようです。
両曲とも4楽章構成ですが、緩徐楽章は第1番が第3楽章に置かれているのに対して、第2番では第2楽章が緩徐楽章となっています。
またこれら両曲は作品の性格が全く異なっています。
第1番の方は、緩徐楽章がロマンティシズムを感じさせるものの、全体的に穏やかな楽想です。
これに対して第2番はたいへん悲劇的な作品です。第1楽章は悲劇的でダイナミックで、第2楽章も悲哀的な情緒が感じられます。第3楽章は悲しげな民謡風で、第4楽章はまた悲劇的で壮麗なクライマックスとなります。
このように両曲は性格を異にしていますが、ともに完成度は高いものがあります。18~20歳でこれらの作品を作曲するとは、さすがモーツァルトに匹敵する早熟型の天才だったメンデルスゾーンです。

ラサールSQの演奏は、同SQらしく主観を排しこれらの曲が客観的にこのように創られているということを明示した演奏です。その意味で分かりやすい演奏です。インパクトが今一つ足りないように思わないでもないですが…。
なおメンデルスゾーンは生涯に全部で6曲の弦楽四重奏曲を作曲していますが、ラサールSQの録音したのは今日聴いた第1、2番だけです。
メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲は、同じロマン派のシューマンやブラームスの弦楽四重奏曲と比較して録音数が少なく、今後ラサールSQと同じくらいかそれ以上の実力派団体により録音がなされることが期待されます。

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この記事へのコメント

rudolf2006
2019年05月11日 18:40
アルトゥールさま こんばんは
お久しぶりです お昼間は少し汗ばむ季節になってきていますね

メンデルスゾーンの「弦楽四重奏曲」
ラサールの演奏もあったのですね まったく知りませんでした
メンデルスゾーンは超有名な曲と ほとんど演奏されない曲に大きく分かれますね、室内楽にはほとんど光が当たりませんね
ターリヒの全集 持っていることすら忘れていました 
ブダペストなどの演奏で聴きたくなって 注文しようかと思って 探すと どこかで見たことがあるな…と思って 探すと出て来ました

長年 聴いてきていますが、まだまだ聞いてない曲が多いですね
●(^▽^)●  
2019年05月11日 20:26
rudolf2006様、コメントを頂き有難うございます。
メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲は、レパートリーの広かったジュリアードSQやアルバン・ベルクSQが1番・2番しか録音していないようですね。しかもジュリアードの方はロバート・マン引退後のようです。どうしてなのか、不可解です。
メンデルスゾーンの室内楽というとピアノ・トリオ1番以外は有名でないように思いますが、弦楽四重奏曲以外にもチェロ・ソナタ、弦楽五重奏曲など良い曲はあると思います。御指摘の通り、超有名な曲と、不当に光が当たらない曲に分かれる作曲家だと思います。

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