ラローチャのショパン「24の前奏曲」

今日の東京は一日中雨で、気温は低下し、梅雨寒の一日でした。
今日はアリシア・デ・ラローチャの演奏するショパン「24の前奏曲」を聴きました。1974年5月のDeccaへの録音です。

今日は曲のことはさておき、ラローチャの演奏について書いてみたいと思います。まず音が素晴らしいものです。どこまでも澄んでいて、それでいて柔らかさと温かさの感じられる音です。
演奏は非常に丁寧で、デリケートに弾かれています。第6曲ロ短調、第7曲イ長調、第13曲ヘ長調あたりのゆっくりとしたテンポでの清澄な演奏は印象的です。全ての曲がゆっくりしているのではありません。早い曲は早く、ゆっくりした曲はゆっくりしているのです。緩急自在ということです。有名な第15曲変ニ長調「雨だれ」は絶品です。クリスタルな音色で、じっくりと丁寧に、デリケートに、心を込めて弾かれています。

管理人は実は、ラローチャのショパン「24の前奏曲」はごく最近初めて聴きました。管理人は昨年ラローチャの「Complete Decca Recordings」41枚組を購入したのですが、その中に今日聴いたショパンが含まれていたのです。
ラローチャというと、モーツァルトとスペイン音楽のイメージが強いのではないでしょうか。現に「Complete Decca Recordings」でも、モーツァルトと、グラナドス、アルベニス、モンポウなどのスペイン音楽が大きなウェイトを占めています。
しかし、管理人は「Complete Decca Recordings」を入手して気付いたのですが、彼女は、モーツァルトとスペイン音楽だけでなく、ショパンを始めとするロマン派ピアノ音楽にも高い適性を持ったピアニストだったのではないでしょうか。今日聴いたショパン「24の前奏曲」は、管理人がこれまで聴いた全ての同曲異演(アシュケナージ、アルゲリッチ、キーシン等)の中で最高と言っても過言ではありません。ショパンだけでなく、「Complete Decca Recordings」に収録されたシューベルトやシューマンも素晴らしいものです。
残念ながらラローチャのロマン派ピアノ曲の録音は多くありません。全盛期と思われるDeeca専属時代はまだ多い方で、若い時のEMI時代や晩年のRCA時代にはロマン派をほとんど録音していないようです。

どうしてラローチャはロマン派を録音しなかったのでしょうか?
彼女自身のスペイン音楽の伝道者たろうとした意思の故かもしれませんが、Deccaの商業戦略はなかったでしょうか?
Deccaがロマン派ピアノ音楽に関して、当時人気だったアシュケナージをラローチャに優先させたと思うのは下衆の勘繰りでしょうか?

それはともかく、ラローチャは管理人の大好きなピアニストです。管理人の好きなピアニスト・ベスト5に入れるほど好きです。他の4人はルービンシュタイン、ギーゼキング、アラウ、ブレンデルです。他にケンプ、カサドシュ、ピリスも好きなのですが、録音によって今一つと感じる時があるので、ベスト5は上記の5人です。現役のピアニストについては、あまりよく知らないのが実情です。

昨年ラローチャのDecca時代のCompleteのボックスを購入したことにより、上記の5人のうちルービンシュタイン、アラウ、ブレンデル、ラローチャの4人については、Completeのボックスを所有することができました。残るギーゼキングについては、旧EMIのボックスが存在しないように思います。管理人のようにLP時代からクラシックを聴いている者にとっては、昔と比較して本当に便利な時代になった、と痛感します。
ただし年齢と共に新譜に興味が起きなくなったのは事実です。今話題のクルレンツィスなどはついていけないというのが本音です。還暦まで2年と数ヶ月という自分の年齢を実感せざるを得ません。

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