ラグビー、NZ対南ア(7月27日)

今日7月27日、ニュージーランド(NZ)のウェリントンで行なわれたNZ対南アフリカの試合をTV観戦した。本試合は、南半球4ヶ国(NZ、オーストラリア、南ア、アルゼンチン)の間で行われるラグビー・チャンピオンシップ(TRC)の一戦である。

今年9、10月、日本でラグビーのワールドカップが開催される。大会の焦点は、第一に、ジャパンがどこまでやれるかということ、第二に2011年、2015年のW杯に連続優勝を果たしているNZオールブラックスが3連覇を達成できるか、ではないだろうか。
2011年、2015年の過去2大会は、NZが優勝候補の筆頭だった。本命がそのまま優勝を果たしたのが過去2大会だった。
しかし、管理人の見たところ、今大会の優勝国を予想するのは難しい。NZが頭一つリードしているのかもしれないが、イングランド、アイルランド、ウェールズの北半球勢も実力を付けており、南半球の強豪オーストラリア・南アを合わせた計6ヶ国の実力差はほとんどないのではないだろうか。
今日のNZ対南アは、今シーズンのNZの仕上がり具合を見るのに絶好の一戦である。

さて今日の試合のメンバーは、NZがこれまでSOだったボーデン・バレットをFBで起用し、今年のスーパーラグビーで3連覇を達成したクルセイダーズのモウンガがSOに入った。前回W杯でFBを務めたベン・スミスは今日は右WTBで起用された。バレットはフィールディングが上手い上にスピードがあり、FBの適性のある選手だ。NZは、大会を前にしていくつかのオプションを試そうとしているのだろうと思われた。だがそれ以外は、長年同国を支えてきたNO8リード(主将)やLOレタリック、ホワイトロックら、ほぼベストメンバーである。
一方の南アフリカ・スプリングボクスも、黒人主将のFLコリシが怪我で欠場したが、それ以外は、デクラーク、ポラードのHB団らほぼベストメンバーだった。
したがって両国の現時点での力関係を把握するのに絶好の一戦である。

試合は、開始直後、南アはモウンガのキックをチャージして攻め込み、SOポラードのPGで3-0で先制した。さらに9分ポラードのPGで6-0とリードを広げた。南アの強力FWの前に出るプレッシャーが強いせいか、NZは同国らしからぬハンドリング・エラーが目立ち、この後しばらく南アペースの試合となった。NZらしい展開ラグビーは見られなかった。
だがNZは試合巧者である。管理人には前半は相手に攻めさせて、後半相手が攻め疲れたところで攻勢に出る作戦のようにも思われた。
NZは36分、FBに入ったバレットのカウンター・ランからCTBグッドヒューがトライし、バレットのゴールで7対6と逆転して前半を終了した。

後半に入ると、NZは、キックを封印し、ボールを継続して攻め始めた。予想通りの展開である。だが南アは堅い守備でゴールを割らせない。48分バレット、60分ポラードがPGを決め、10-9となった。その後もNZが攻め、南アが守るという試合展開が続いた。65分、73分にバレットに代わってキッカーとなったモウンガが立て続けにPGを決め、16-9となった時は、そのままNZが逃げ切るかに思われた。
しかしノーサイド寸前、南アは、今日奮闘の目立った小兵WTBコルビが上手いランからキックを蹴り、先発SHデクラークに代わって出場していた若手の小兵SHハーシェル・ヤンチースがキャッチしてそのままトライ。それに続くポラードのキックは、決まれば引き分け、外せば負けというプレッシャーのかかるキックだったが、これを冷静に決めて、16-16に追い付いた。ここでノーサイドとなり、引き分けという結果に終わった。

本試合は、NZがバレットら主力選手のポジションを変えたり(モウンガにテスト・マッチでの経験を積ませようという意図があるのだろう)、前後半で異なる試合運びをするなど、W杯本番に向けて色々と試している面はあったことは事実だろう。だが南アの前に出るプレッシャーは強く、守備は固かった。
南アにとっては、もう少しFWの近場で勝負しFWのサイズ、パワーの差を生かしたゲームをするとよかったように思う。
NZと南アの昨年のラグビー・チャンピオンシップ(TRC)での対戦は、ホーム&アウェーで2試合行い、両国ともアウェー戦勝利で1勝1敗という結果だった。今日の試合を含めて過去2年間の両国の対戦成績は1勝1敗1分ということになる。実力の差はほとんどないのかもしれない。
管理人は今日の試合を見て、今年の日本でのW杯の優勝の行方は分からなくなったという思いがした。

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