ラローチャ/デ・ブルゴスのファリャ「交響的印象『スペインの庭の夜』」

今日の東京はからっとした暑い一日でした。猛暑というほどの暑さではなく、また朝晩が涼しくなってきたこともあって、夏が終わろうとしているのが実感されます。
今日の1曲はファリャの交響的印象「スペインの庭の夜」です。演奏は、アリシア・デ・ラローチャ(p)とラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団です。1983年7月のデッカへの録音です。

本曲は3楽章構成を取り、第1楽章に「ヘネラリーフェにて」、第2楽章に「はるかな踊り」、第3楽章に「コルドバの山の庭にて」というタイトルが付されています。ヘネラリーフェとは、ネットで調べると、スペイン南部のアンダルシア州のアルハンブラ宮殿の中の建物の名前のようです。またコルドバはアンダルシア州の都市です。
本曲は作曲者ファリャによって交響的印象という名称が付されていることから分かるように、ファリャがアンダルシア地方のヘネラリーフェや踊りやコルドバに接して得たインスピレーションを、ピアノとオーケストラの形式によって表現しようとした曲なのでしょう。作曲当時(1915年のようです)フランスで流行していたドビュッシー、ラヴェルの印象派音楽の影響はとうぜん受けています。
全体にスペイン情緒に覆われている曲ですが、活気や舞踏的要素一辺倒というわけではなく、随所に詩的な要素と洗練が感じられます。その点がファリャの個性なのではないでしょうか。

ファリャの同国人であるラローチャの演奏はいつもの清澄な音で、本曲の舞踏的要素を強調せず、上品にデリケートに弾いています。彼女の得意としたモーツァルトの演奏のようです。
また本曲はオーケストラの果たす役割が大きいと思いますが、ファリャを得意としたデ・ブルゴスの演奏は重厚なものです。
両者ともスペインのローカルな要素をあまり強調しない演奏なので、その点がどうかですが、両者とも本曲をスペインに留まらない純音楽として表現しようとした、ということなのでしょう。リスナーにとっては聴きやすい演奏スタイルとも言え、これはこれで名演だと思います。

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