ラグビーW杯、ウェールズ対南ア(10月27日)

昨日10月27日、横浜国際総合競技場で行われたラグビーW杯決勝トーナメント準決勝第2試合、ウェールズ対南アフリカ(以下、「南ア」とします)をテレビ観戦した。

ウェールズは決勝トーナメント1回戦で負傷したNO8ナヴィディに代わりモリアティー、また練習中負傷したと伝えられるFBリアム・ウィリアムスに代わりベテランのハーフペニーを起用した。また主力のアウトサイドCTBジョナサン・デーヴィスがこの試合で復帰した。南アの方は、負傷の右WTBコルビに代わりヌコシが出場した以外は一回戦のジャパン戦と同一メンバーだった。

試合は、立ち上がりは互角と思われた。前半14分南アがSOポラードのPGで先制すると、ウェールズは17分、SOビガーのPGで追いつく。しかし南アは19分、ポラードのPGで6ー3と再びリードした。
両チームとも、主にSHの地点でボックス・キックを上げるが、ウェールズはFBハーフペニーが再三上手いキックキャッチを見せ、キックボールの競り合いで互角に渡り合った。しかし時間が経つにつれて、南アが得意のスクラムとコンタクトプレーの強さでじわじわと押し始め、34分ポラードのPGで9ー3と引き離す。ウェールズも38分にビガーのPGで3点を返し、6ー9で前半を終了した。
前半はフィジカルの強さで南アが勝っていたものの、ウェールズは、持ち前の堅守で南アの攻撃を防ぎ、後半の勝負に持ち込んだ。
なおウェールズの右PRフランシスと右WTBノースは、負傷のため前半途中で交代した。

後半5分、ウェールズはビガーのPGで9ー9の同点に追いつく。
しかし16分、南アは敵陣での攻撃でポラードがブレークし、最後は今大会好調のインサイドCTBディアレンディが、タックラーを引きずりながらも強さを見せつけて、この試合両チーム初のトライを決めた。ポラードが難しい角度からのゴールを決め、南アが16ー9とリードした。

しかしウェールズは、後半20分頃から敵陣ゴール前でフェーズを重ねて攻め続けた。そしてペナルティーを獲得するとPGを狙わず、スクラムを選択してトライを取りに行く。現状の7点差の時にPGで3点を返しても、センターラインから相手のキックでのリスタートとなるのでは勝ち味に乏しいという判断だろう。
そして相手ゴール・ポスト前でのスクラムから左に展開し、25分、左WTBアダムスが左隅に飛び込んだ。ハーフペニーが難しい角度からのゴールを決め(この時ビガーはパッチェルと交代していた)、ウェールズが16ー16の同点に追いついた。
残り15分の勝負である。

ウェールズはその後も敵陣で攻撃を続けた。しかし攻め切れなかった。この時間帯に南アが堅守で守り切ったことが、勝敗の分かれ目だった。
36分、南アは敵陣内でのスクラムで反則を誘い、ポラードがPGを決めた。これが決勝点となり、19ー16で南アが勝利を収めた。

両チームともディフェンスが堅く、引き締まった好ゲームだった。また両チームともプレースキックが正確で、ポラードは蹴った5本全て、ウェールズはビガーとハーフペニーを合わせて蹴った4本全てを成功させた。
スクラムとフィジカルの強さで僅かに南アが勝っていた。それがそのまま得点になって現れたように思う。
また南アは特にFWの選手層が厚い。ジャパン戦と昨日のウェールズ戦に先発したPRムタワリラ、HOンボナンビよりも、交代出場のPRキツォフ、HOマークスの方がスクラムが強く、ワークレートも高いように思う。この選手層の厚さにより、交代出場を利用することによってFWが80分間タイトなプレーができたことも隠れた勝因だったように思う。

南アは決勝でイングランドと対戦することになった。
フィジカルに強さを持つ両チームの決勝である。セットプレー、接点での攻防でどちらが優位に立てるかが注目される。
またミスをしないことも重要である。今日の南アは、ウェールズのプレッシャーが激しかったせいかもしれないが、キックなどのミスが目立った。このミスの多さを考えると、決勝戦はイングランド有利と見るのが妥当だろうと思う。もちろん1本のプレースキックが勝敗を分けることも考えられる。

敗れたとはいえ、ウェールズは好チームだった。派手な選手やプレーは見れらないが、ディフェンスは堅固で、粘り強い。闘将・LOアラン・ウィン・ジョーンズ(主将)やウェインライト、ティプリックの両FLらが、愚直に前進し、激しくタックルし、接点で良い仕事をする。魂を感じさせるラグビーだ。
12年間にわたり同国の指揮してきたウォーレン・ガトランド監督は、今大会を最後に勇退するとのことだ。しかし同国は、これからも、魂のラグビーで世界のラグビー・ファンを魅了し続けるだろう。

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