ブレンデルのベートーヴェン「6つのバガテル作品126」

今日の東京は午前中は雨でしたが、午後雨は上がりました。昨日は最高気温が30度を超える夏のような1日でしたが、今日は気温がぐっと下がり秋らしい一日でした。
さて先週10月1日、銀座の王子ホールで英国人ピアニスト、ポール・ルイスのリサイクルを聴きましたが、その時アンコールでベートーヴェンの「6つのバガテル作品126」の第5曲が演奏されました。
管理人はルイスの演奏を聴いて、ベートーヴェンのバガテルをもう何年も聴いていないことを思い出し、今日の日曜日に聴いてみました。
ベートーヴェンは作品33、作品119のバガテルも創作していますが、今日聴いたのは作品126の6曲から成るバガテルです。
演奏は、ルイスの師であるアルフレート・ブレンデルです。1996年9月の旧Philipsへの録音です。ブレンデルは本曲を1984年にも録音しており、彼の2回目の録音ということになります。

バガテルとは「つまらないもの」という意味のようです。第九交響曲が作品125なので、作品126のバガテルは第九と同時期か、第九作曲直後の創作ということになります。畢生の大曲第九交響曲を完成させたベートーヴェンが、解放感・満足感から、気軽な気持ちで筆すさびに書いた作品なのではないかと思います。
6曲とも演奏時間2分半〜4分余りの小曲で、どれもが素朴で気軽に親しむことができる作品です。その一方でベートーヴェン後期らしい、自由でのびのびした軽妙な作風をも感じ取ることができます。
こういう曲を聴いていると、ベートーヴェンにはスケール雄大な作品や深刻な作品のイメージが強いのかもしれませんが、それとは別の親しみやすい顔をも持っていたことが分かります。6曲のいずれも愛すべき小品だと思います。

ブレンデルの演奏は、これらの小品を簡潔な作品だからといって弾き流すのではなく、1曲1曲を丁寧にデリケートに取り扱ったもので、さすがと感じます。バガテルのようなピアノ小品は、バックハウス、アラウ、グルダ等、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を完成させたピアニストの録音が残っていないケースが多く(ただしケンプは録音しています)、ブレンデルの録音が残っているのは貴重だと思います。
管理人が実演で聴いたポール・ルイスの録音をも期待したいのですが、昨今の厳しい録音事情を考えると実現は困難なのかもしれません。

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