バックハウスのベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第23番『熱情』」

今日の東京は温暖な1日でした。本格的な冬の到来はまだのようです。
今日は、ウィルヘルム・バックハウスの演奏するベートーヴェンのピアノ・ソナタ第23番へ短調作品57「熱情」を聴きました。1958年9月の録音です。
バックハウスの「熱情」ですから、ピアノ音楽のど真ん中です。

「熱情」は、「悲愴」「月光」と並びベートーヴェンの三大ソナタの一つとしてたいへん有名な曲です。管理人は本曲が大好きで、10代の頃から何百回と聴いてきました。最初に聴いたのが本バックハウス盤だったと思います。続いてR・ゼルキン、ケンプ、ナット等、多くのピアニストの演奏で聴いてきました。
本曲は、第1楽章第1主題のいかにも情熱を思わせる旋律が最も有名だと思いますが、管理人は第3楽章を第1楽章と同じくらい愛しています。第3楽章では、情熱に止まらない様々な葛藤を抱えたかのような人間的感情が、一かたまりになって激情となり、奔流のようにほとばしる趣があります。

さてバックハウス盤ですが、音自体はベーゼンドルファーでの柔らかく清澄な音で、良い音だと感じます。演奏スタイルは、早めのテンポでの単刀直入なものです。テンポは全曲を通じてほとんど変わりません。即物的な演奏です。質実剛健な演奏だということも言えます。悪く言えばブッキラボーな演奏です。あまりにも一本調子です。

日本では戦後から1980年頃までの長い間、バックハウスのベートーヴェンはケンプと並び両横綱のような扱いを受けてきたと聞いています。
しかし今日ではどうなのでしょうか。デリカシーや味わいの乏しさは否めないのではないでしょうか。
1970年代頃から、グルダ、ブレンデル、アシュケナージ等、バックハウス・ケンプより若い世代によるベートーヴェンの録音が次々と現れてきました。今はグルダ、ブレンデル等よりも更に若い世代によるベートーヴェンが次々と録音されています。そのような中では、過去の演奏として忘れられていくのではないでしょうか。

これまでバックハウスの悪口を書いてしまい、バックハウスをお好きな方には申し訳ないことをしたと思います。素人の妄言とお考えになってお許しを頂ければ幸いです。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント