ブダペストSQのベートーヴェン「弦楽四重奏曲第8番『ラズモフスキー第2番』」

今日の東京は午前中は温暖でしたが、午後から曇りとなり天気が崩れてきました。桜は満開に近づいています。
新型コロナウイルスの患者は、東京では雪だるま式に増加し昨日までで約300人となっています。都では今日明日の土日、外出自粛要請が出ました。少なくとも首都圏は、管理人がこれまでに見たことがないほどの緊張感に包まれています。

さて今日の1曲は、ブダペスト弦楽四重奏団の演奏するベートーヴェンの弦楽四重奏曲第8番ホ短調作品59ー2「ラズモフスキー第2番」です。1951年5月8、9日の旧CBSへの録音です。ブダペストSQは2回にわたりベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲のスタジオ録音を果たしており、今日聴いたものはその初回録音です。モノラル期の録音です。

ベートーヴェンの16曲の弦楽四重奏曲は、管理人がクラシックを聴き始めた40年以上も前から愛して止まない作品です。今では弦楽四重奏曲というとベートーヴェンよりもハイドンを多く聴くようになりましたが、管理人は長くベートーヴェンの弦楽四重奏曲をクラシック鑑賞の中心に据えていたこともあり(録音は約20種類有しています)、今でもベートーヴェンの弦楽四重奏曲を聴くと自分の故郷に帰ってきたような気持ちになります。

今日聴いた第8番はその前後の第7番・第9番と共に「ラズモフスキー四重奏曲」と呼ばれるもので、ベートーヴェンの16曲の弦楽四重奏曲の中で頂点に位置する大傑作です。急・緩・急・急の4楽章構成を取ります。
第1楽章は充実感と緊急感に溢れています。ブダペストSQの演奏で聴くと特に緊張が感じられます。管理人が特に愛好する楽章です。
第2楽章は緩徐楽章で叙情性と厳粛性が感じられます。
第3楽章はスケルツォですが、流麗な楽章です。曲の依頼者であるラズモフスキー伯爵の要請により、ロシア民謡が取り入れられています。
第4楽章にもロシア民謡が取り入れられ、リズミカルであると共にある種の前衛性が感じられます。ベートーヴェンはここで何らかの未来を見ていたのかもしれません。

ブダペストSQの演奏ですが、今日聴いたモノラル録音は、約3年前新たにマスタリングされたものを購入したものです。管理人はそれ以前は、ブダペストSQのベートーヴェンというと1960年代のステレオ再録音以外ほぼ聴いたことがなく、それで満足していたのですが、3年前モノラル録音を入手し、あまりに見事な演奏なので圧倒されました。同SQらしい緊張感、リズム感覚が現れ、生き生きとしています。それでいて格調の高さが感じられます。録音もモノラルにしては良好です。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の中でも第12番以降の後期作品は、同SQのステレオ録音のどことなく茫洋とした風格豊かな演奏も名演で、ステレオ録音とモノラル録音のどちらも捨てがたいと言うしかないのですが、ラズモフスキー弦楽四重奏曲の3曲に関してモノラル録音に軍配を上げたい気持ちがします。
ステレオ時代、さらに後の現在に至るまでのデジタル録音の時代に入ってから、技術的にすぐれたカルテットは多数出ていても、1951年という終戦からあまり日の経たない時期になされたブダペストのモノラル録音以上に聴く者に感動を与えてくれる録音が果たして出ているかどうか…。それが疑問に感じられるほど、今日聴いたブダペストの旧録音は管理人の大好きな録音なのです。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

この記事へのコメント