ピリスのモーツァルト「ピアノ・ソナタ第13番」

モーツァルト生誕250年記念BOX モーツァルト:ピアノソナタ全集 - ピリス(マリア・ジョアオ), モーツァルト, ピリス(マリア・ジョアオ)
モーツァルト生誕250年記念BOX モーツァルト:ピアノソナタ全集 - ピリス(マリア・ジョアオ), モーツァルト, ピリス(マリア・ジョアオ)
今日連休4日目の東京は快晴です。東京では昨日午前、雨が降りましたが、それ以外快晴が続いています。しかし何もかも自粛自粛の巣ごもり生活を余儀なくされている国民にとっては、厳しい毎日が続きます。
管理人は一日に一回、散歩をするよう心がけています。毎日毎日、一日中家の中にいるという生活は精神的に維持できないように思います。

今日の一曲は、モーツァルトのピアノ・ソナタ第13番変ロ長調作品333です。演奏はマリア・ジョアオ・ピリスです。1974年1、2月のDENONへの録音です。ピリス(1944年生まれ)はモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲を2回にわたり録音しており、今日聴いた録音は30歳になる直前の若い時代に東京のイイノ・ホールで録音したものです。

本曲は急・緩・急の3楽章構成です。
第1楽章は優雅で上品ですが、全体的に起伏・変化に富んだ楽章です
第2楽章はしみじみとした情感の濃い楽章です。途中で短調に転じます。管理人は本楽章に魅力を感じます。
第3楽章は明朗かつ優雅で、勢いの良さとコケティッシュな面の両方を兼ね備えています。
本曲は今一つ有名でないように思いますが、一見単純素朴な曲に見えて見えて実は中身の濃い、完成度の高い佳曲なのではないでしょうか。
モーツァルトのピアノ・ソナタというと、演奏技術的に困難でない簡素な曲というイメージがありますが、実は中身の充実した作品が少なからず存在することを実感させてくれる曲です。

モーツァルトは本曲を大した苦労をせずに作曲したのだろうと思います。しかし後世の作曲家がどんなに努力を重ねても、モーツァルトが大した苦労をせずに作曲した本曲のような作品を作曲することができないのは事実です。

ピリスの録音は録音当時20歳台の若い時代の録音らしく、フレッシュでピュアな、みずみずしい演奏です。テンポは早目です。テンポが早いせいでフレッシュな良い面がよく出ています。第2楽章で、もう少ししみじみとした表現の方がよかったように思いますが、第3楽章ではコケティッシュな要素がうまく出ています。
またDEOENの録音・音作りが素晴らしいです。美しく、混じり気一つない澄み切った音が曲全体にわたって聞こえます。
本曲の録音ではモノラル時代のワルター・ギーゼキングが名演を残していた覚えがありますが、本ピリス盤は録音面も含めてまず満足できる演奏です。

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この記事へのコメント

2020年05月06日 21:30
全く同感です。
ピリスはグラモフォンへの再録音もあり、演奏は一層自由闊達ですが、録音は彼女のタッチを十分に捉えていない気がしていて、そちらはこのDENON盤に良さがある。無名の新人ピアニストの良さを何とかして伝えたいという情熱が伝わって来るのです。
2020年05月07日 18:46
ネコパパ様
コメントを頂き、また拙見に御賛同を頂き、有り難うございます。
ピリスのグラモフォンへの新録は、良い点も多々あるのだと思いますが、DENONへの旧録と比べフレッシュさが後退しているように思い、手放してしまいました。ピリスのモーツァルトは旧録で十分満足できます。御指摘のように当時のDENONの録音陣は気合が入っていたのだろうと思います。
御指摘のグラモフォンの録音の難点は気付きませんでした。

私はモーツァルトのピアノ・ソナタは、ギーゼキングは別格として、心優しく暖かなラローチャのRCA録音が最も好きですが、今ではその次がピリス旧録というくらい好きな録音です。