ブレンデルのベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第5番」

今日の東京は曇り空の寒い一日です。
心配されていた新型コロナの新規感染者は、今月前半がピークで、先週辺りから下り坂に向かっている感があります。政府の緊急事態宣言の発出を受けて、飲食店で午後8時以降の営業が自粛されていることが奏功しているものと思われます。しかしまだ12月下旬の水準であり、油断することはできません。

今日の1曲はベートーヴェンのピアノ・ソナタ第5番ハ短調作品10ー1です。
演奏はアルフレート・ブレンデルです。1995年2月の旧Philipsへの録音です。ブレンデルは3回にわたりベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲の録音を果たしたと伝えられており、その3回目の録音です。

本曲は急・緩・急の3楽章構成を取ります。
第1楽章の開始部分は、切迫感と悲壮感にあふれています。本曲の調性がハ短調で「悲愴ソナタ」と同じであることが思い起こされます。しかし間もなく転調して流麗な曲想に変わります。転調の妙味が感じられます。
第2楽章は、一転して穏やかな曲調です。優しさと憧れの念が感じられます。初期ベートーヴェンらしい叙情的な楽章です。
第3楽章は、一転して緊張感あふれる楽章です。

このように本曲は楽章間の振幅の激しい楽章です。また本曲の魅力の半分以上は、長さ的にも全曲の約半分を占める第2楽章に存するように思います。
初期ベートーヴェンというと今一つスポットが当たらないのかもしれませんが、管理人は最近、初期のピアノ・ソナタに魅力を感じています。

ブレンデルは管理人の好きなピアニストです。本曲でも流麗な演奏を聴かせてくれます。隅々まで設計されている演奏です。当然ですが「剛」ではなく「柔」の演奏です。
本曲の他のピアニストによる演奏というと、往年のウィルヘルム・ケンプが名演を聴かせてくれた覚えがありますが、本ブレンデルによる演奏もケンプに匹敵する名演ではないかと思います。

ここでベートーヴェンのピアノ・ソナタ演奏についての管理人の好みを一言。
管理人は往年のピアニストの中ではケンプの演奏するベートーヴェンが好きです。その次がブレンデルです。
ケンプは急速楽章によるテクニックに問題のある時がありますが、緩徐楽章における自由自在な表現は他のピアニストには変えがたいものがあります。
それ以外では質実剛健型の演奏ではクラウディオ・アラウによる演奏が好きです。最近の演奏ではペーター・レーゼルが日本で録音した全集が良かったと思います。
もっともここ数年ベートーヴェンのピアノ・ソナタを購入していないので、(コロナ流行のせいで外での飲食による散財が減ったので)何か新規に購入しようかと物色をし始めたところなのです。

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