グルダのベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第6番」

昨日の東京は午後から雪の降る寒い一日でしたが、今日は一転して晴天となりました。しかし寒さは続いています。
今日の一曲は、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第6番ヘ長調作品10ー2です。一昨日前回のエントリーはベートーヴェンのソナタ第5番作品10ー1だったので、その続きです。
演奏は前回の第5番がアルフレート・ブレンデルでしたが、今回は変えてみようと思い、フリードリヒ・グルダとしました。1968年のアマジオへの録音です。

本曲は第5番と同様、急・緩・急の3楽章構成を取ります。
第1楽章はアレグロですが、晴れやかで伸び伸びとした曲想です。魅力的な楽章です。
第2楽章はアレグレットで落ち着いた楽章です。ただ今日聴いたグルダの演奏はこの第2楽章で、テンポが早すぎ、味わい深さが出ていないように思います。
第3楽章はプレストでダイナミックな楽章です。フィナーレに向かって突き進む感があります。

前回エントリーした第5番は楽章ごとの振幅の大きさを感じましたが、本曲は楽章ごとの振幅はあまり大きくないように思います。また第5番の最大の魅力は緩徐楽章である第2楽章にあるように思いましたが、本曲の最大の魅力は第1楽章にあるように思います。曲のトータルの出来は第5番に劣るというのが正直な実感です。

グルダの演奏は早いテンポで一気呵成に弾かれた、生き生きとした演奏です。流麗な演奏と言うこともできます。
ただし管理人は、年を取るごとにグルダのベートーヴェンに魅力を感じなくなってきました。管理人はもっと曲を丁寧に扱った落ち着いた演奏が好みなのです。また上記のように第2楽章で、落ち着いた楽章のはずなのにテンポが早すぎて魅力を引き出せていないように思います。そのうえ管理人にはグルダの打鍵が強すぎるように思え、趣味に合わないという問題もあります。

管理人が今より10歳くらい若い時なら、このような演奏も一つの個性として受け入れたかもしれません。しかし年を取るとともに聴く回数の少なくなってきた演奏です。実際グルダのベートーヴェンを聴くのは、今日が3年以上ぶりだろうと思います。

グルダのベートーヴェンが「レコード芸術」誌で昔から高く評価されているのは承知しています(もっとも管理人は「レコード芸術」をここ15年以上読んでいないので、現在の評価は知らないでいます)。
しかしそれは1970年代、80年代に、その頃までの定番だったバックハウス、ケンプのアンチテーゼとして人気を博したのではないでしょうか。実際グルダの演奏スタイルは、バックハウス、ケンプと180度違うスタイルです。しかしグルダの後、昨日聴いたブレンデルやウラディーミル・アシュケナージ等、様々なピアニストがベートーヴェンを録音するようになり、グルダ盤は相対的に存在価値を失いつつあるのではないかと想像します。

追記(1/29) 本記事はグルダの悪口を書いてしまい、グルダ・ファンの方が御覧になったらお気を悪くされるだろうと思います。申し訳ありません。

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