ブレンデルのシューベルト「ピアノ・ソナタ第13番」

アルフレッド・ブレンデルの演奏するシューベルトのピアノ・ソナタ第13番イ長調D664を聴いてみた。録音は1982年3月である。シューベルトのピアノ・ソナタ第4番D537が併録されている。

ピアノ・ソナタ第13番は、シューベルトのすべてのピアノ・ソナタの中でも旋律の魅力という点では随一ではないだろうか。3楽章編成を取っている。第1楽章はいきなり心をなごませる、やさしいメロディで始まる。一度聞いたら忘れられない、美しいメロディだ。第2楽章は幻想的だ。はかない幻を見ているかのような美しさが胸を打つ。第3楽章は一転して愛らしい。チャーミングな旋律に満ち満ちている。
この曲は癒しの曲として絶好だと思う。仕事か何かで疲れた時、ストレスのたまった時にこの曲を聞くと、本当に心が癒される。ぼくはこれまで何回も、この曲のおかげで癒されてきた。

第4番の方はシューベルト20歳の時の作品とのことだが、曲の出来が未熟なようだ。しかし晩年のソナタ第20番D959の原型とおぼしき第2楽章のロンドには独特の魅力がある。

ブレンデルの演奏はやはりこれらの曲でも素晴らしい。曲の構造を把握した上での演奏の設計と、心のこもった叙情性の理想的な結合が感じられる。

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