リンゼイSQのハイドン「弦楽四重奏曲第67番『ひばり』」

明日3月31日は、凛虞さん、rudolf2006さん、うぐいすさんの企画されている「ハイドン・カルテットの日」です。ハイドンが好きで、日本でのハイドンの人気のなさに日頃から不満を感じていたぼくにとっては、たいへん有り難い企画です。今日1日早くエントリーしますが、明日もエントリーの予定です。
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さて今日聴いたのは、作品64の5「ひばり」です。たいへん有名な曲で、「ひばり」というのは、冒頭の主題がひばりのさえずりを思わせることから付けられた仇名です。ぼくはLP時代、スメタナSQの演奏でこの曲を初めて聴きました。なんとまあ、素朴で純粋で美しい曲だろうか、と感嘆したものです。以来ずっと愛して聴いている曲で、最近はウィーン・コンツェルトハウスSQのWestminster盤を好んで聴いています。

「ひばり」のさえずりで始める第1楽章は、聴いていてたいへん楽しく、微笑ましいものがあります。しかし第1楽章だけでなく、おおらかで情感豊かな第2楽章、活気あふれる第3楽章・第4楽章と、曲自体の完成度も高いのではないでしょうか。もっとも、ハイドンの場合、あれほど多くの作品を残したにもかかわらず、どの曲も完成度は高く、凡作はきわめて少ないように思いますが…。

今日聴いた演奏はリンゼイSQです(もっともぼくの聴いたCD(CD番号=RSB407)では「THE LINDSAYS」と表記されています。しかし、同団体が英国のASVレーベルに残した録音にはThe Lindsay String Quartetと表記されているものもあり、わが国での来日公演では一貫してリンゼイ弦楽四重奏団と表記されていたので、本記事でもリンゼイSQと表記します)。
リンゼイSQは英国のASVレーベルに多数ハイドンをスタジオ録音していますが、今日聴いたのはスタジオ録音ではなく、1987年にロンドンのウィグモア・ホールで行われたThe Genius of Haydon Festival(日本語に直すと、「ハイドンの真価を問う!フェスティバル」とでもなるのでしょうか)でのライブ録音です。

リンゼイSQは最近解散しましたが、第1ヴァイオリンのピーター・クロッパー主導型の団体で、クロッパーの強い表現意欲が前面の押し出されたダイナミックな演奏をする個性的な団体でした。没個性化の進むカルテット界(ただし、没個性化はカルテットの世界だけではないとは思いますが)にあって、ぼくなどはたいへん有り難く聴いていたのです。来日公演にも2回行ったことがあります。

今日聴いた「ひばり」でも、スメタナSQやウィーン・コンツェルトハウスSQが春のうららかな日に聴く、ひばりののどかなさえずりだとすれば、リンゼイSQの「ひばり」は大変活発なさえずりです。早めのテンポでダイナミックな演奏を繰り広げています。非常に個性的な演奏ですが、ぼくとしては満足して聴くことができました。

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