フランチェスカッティのブラームス「ヴァイオリン協奏曲」

連休2日目の今日は、秋らしい小春日和の穏やかな1日でした。今日聴いたのは、ブラームスの「ヴァイオリン協奏曲」、ジノ・フランチェスカッティ(vn)、レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。1961年4月15日の録音です。

ブラームスの音楽とというと、渋い、憂愁といったイメージが強いのではないでしょうか。交響曲第4番やクラリネット五重奏曲は渋いブラームスを代表する曲ですが、ブラームスという人は実はいろいろな顔を持っていて、実際には明るくのどかな曲や、(特に青年時代に)若々しいエネルギッシュな曲も書いているのです。
今日聴いたヴァイオリン協奏曲は、交響曲第2番、ピアノ協奏曲第2番とともに明るくのどかなブラームスを代表する曲ではないでしょうか。

この曲は3楽章構成ですが、第1楽章が最も長く全体の半分以上を占めています。第1楽章と第2楽章では、重厚なオーケストラのバックに乗って、独奏ヴァイオリンがいかにものどかで美しい旋律を奏でていきます。オーストリア・アルプスの美しい自然が目に見えるようです。またヴァイオリンの独奏部分が多く、ソロ・ヴァイオリニストとしては大変やりがいのある曲なのではないでしょうか。
壮麗なクライマックスを築く第3楽章の出来もすばらしく、曲自体の完成度が非常に高いように思うのです。
聴いてみて、今日のような小春日和の1日に聴くのにふさわしい曲だと思いました。

ジノ・フランチェスカッティ(1905ー1992)はフランス生まれながら、主に戦後アメリカで活躍したヴァイオリニストです。ほぼ同年のハイフェッツ(1901年生まれ)に比べると(少なくともわが国では)地味な存在ですが、あくまで完璧なテクニックを追及したハイフェッツに対して、フランチェスカッティは持ち前の美音と明るい歌いまわしに本領があり、芸風を異にしています。この辺りどちらを採るかは聴き手の好みの問題でしょう。
ただフランチェスカッティはハイフェッツに比べると、録音の絶対量が少ないようで、その点がハイフェッツと比べて人気の点で及ばなかった原因の1つではないでしょうか。

今日聴いたブラームスはフランチェスカッティにとって曲との相性が良さそうで、若き日のバーンスタインの好バックを得て、このブラームスの美しい曲を文句がつけようがないほど見事に演奏しています。

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