アーノンクールのハイドン「交響曲第45番『告別』」

画像今日の東京は久しぶりに晴れた1日でした。
今日はハイドンの交響曲第45番「告別」を鑑賞しました。演奏は、ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスです。

「告別」というニックネームは、初演時、第4楽章でオーケストラのメンバーが1人1人姿を消していくという趣向が取られたことに由来するとのことです。どういうことかというと、当時ハイドンは楽団を率いてハンガリーのエステルハージ侯の下に滞在していたのですが、滞在が長くなったため、楽団のメンバーは帰国を望む者が多くなりました。
そこでハイドンはエステルハージ侯の前で上のような趣向をしてみせることで、楽団の気持ちを表明したということです。

曲は4楽章構成です。作曲当時ハイドンは、疾風怒涛期と言われる作風の時期にあり、それを反映して第1楽章は、激しい、悲痛な叫びのような楽章です。モーツァルトの交響曲第40番ト短調を思わせるものがあります。
第2楽章はアダージョで、一転して平和な楽章です。ハイドンらしい素朴でのどかで、息の長い楽章が歌い継がれます。この曲の白眉でしょう。
第3楽章はメヌエットで優雅です。
第4楽章は、プレストで始まります。ここは流麗で、後年のベートーヴェンを思わせるようにダイナミックです。ですが途中でアダージョに変わり、静穏に終ります。初演時には、このアダージョでオーケストラが1人1人姿を消していったそうです。

この「告別」はなかなかの名曲だと思います。ハイドンの交響曲というと、後年の「ザロモン・セット」が有名ですが、実際にはそれ以前にも佳曲が少なくないのではないでしょうか。このあたり、ハイドンの弦楽四重奏曲では、最後年の作品76が有名なものの、実際にはそれ以前にも同じくらい名曲が多いことと、事情が似ているように思います。
もっともぼくはハイドンの交響曲全集をまだ持っていません。ハイドンの膨大な数の交響曲とか弦楽四重奏曲を1曲1曲聴いていくことは、一生の楽しみだと思っています。

アーノンクールが手兵の古楽オーケストラ、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスを率いて行った演奏は、清新なもので、曲の真価を明らかにする演奏だと思います。

なお写真は6月4日に銀座に行った時、ミキモトの前で撮ったものです。

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